TomyDaddyのブログ

毎日の健康管理の記録、新聞、雑誌、書籍等の読書について感想を書いていく。

『連合野ハンドブック 完全版―神経科学×神経心理学で理解する大脳機能局在』の評判がよいらしい

 『連合野ハンドブック 完全版―神経科学×神経心理学で理解する大脳機能局在』の書評を読んだ。三村 将さん(慶大教授・精神・神経科学9が書いている。この本の編集者は河村 満先生(昭和大学教授・精神医学)だ。この本はもともとは雑誌『BRAIN  and NERVE』の68巻11月号(2016年11月)に掲載の同名の増大号をもとに改稿、加筆して単行本に設えたものだ。もともとの雑誌の増大特集は主に基礎研究の神経科学領域を扱ったもので、発刊当当初から好評で売り上げ部数を伸ばしているらしい。

 『連合野ハンドブック 完全版』は、「BRAIN and NERVE」の特集企画とは、根柢のコンセプトは同じでも、臨床ー症候面が加えたものだ。前頭連合野、登頂連合野、側頭連合野という3つの連合屋が担う高次脳機能を詳らかにするといゆ意図を雑誌から受け継いでいるが、まずそれぞれの連合野の神経解剖学的解説があり、その後に各セクションが基礎編と症候編に分けられている。

 三村 将先生の「書評」から、上記書の概要をかいつまんで記載した。近いうちに、医学書専門展に行って、この本を見てみたい。税込みで,9,900円と言う高価な本である。まずは、良書の刊行を慶びたい。私は、今から15年くらい前に、雑誌『BRAIN  and NERVE』の誕生にかかわった。記録と記念のために、「書評」の書評を書いた。

 

子宮移植 容認を決定―日本医学会 慶大、臨床研究へ準備

「子宮移植 容認を決定―日本医学会 慶大、臨床研究へ準備」と言う見出しの記事が、2021年7月15日の朝日新聞・朝刊に出ていた。とても興味深いので記録する。

 日本医学会の検討委員会は7月14日、妊娠・出産を希望する子宮がない女性に対して、子宮移植を認める報告書をまとめあ。国内で実施例はないが、慶応大のグループが生まれつき子宮のないロキスター症候群の女性らを対象に臨床研究を計画している。
 国内で子宮がない女性は、子宮筋腫やがんで子宮を摘出した人も含め、20~40代だけで推計6万~7万。ロキスター症候群の女性は卵子を作る卵巣はあるが子宮や膣がなく、4500人に一人くらいの割合いで生まれてくる。
 報告書では、脳死の人からの臓器提供が移植医療の基本だと強調した。ところが、国内では脳死の人からの子宮の提供は臓器移植法で認められていない。そのために、少数の患者に限った臨床研究で、健康な人が子宮を提供する生体移植を容認した。
 報告書によると、子宮移植の報告は3月までに、16カ国で85例あり、40例で出産に至っている。(市野塊、神宮司美玲さんの記事)

 なんて凄い医療なんだろう。一方で、LGBTのかたで、子宮を持った女性の身体を捨てる人もいる。

 ■生体移植 双方にリスクも■
 子宮移植は養子縁組、代理出産に続く「第三の選択肢」として海外で2,000年代から試みられてきた。スウエーデンや米国で、40例の出産が報告されている。患者の救命とは異なる「出産」という目的のために、提供者が亡くなるリスクもある移植医療が許容されっるのか、という問題もある。

気になる本『疼く人』(松井久子)のこと

『疼く人』(松井久子)の広告がでていた。中央公論新社だ。
 古希をむかえ、老いを感じていた燿子。70歳。SNSで出会ったと年下の男に身も心も溺れて・・・。

 作者の、松井久子さんて映画監督なんだって。気になる本なので記録した。

 

抗体カクテル療法って何だ?

「抗体カクテル療法 承認へ 厚労省月内にも 治療薬候補」という記事が、朝日新聞に出ていた。2021年7月13日。

 「抗体カクテル療法」って、アメリカでトランプ大統領(当時)が新型コロナウイルスに感染した折に、行った治療方法ではないのか?

 厚生労働省は、7月12日、新型コロナウイルス感染症の治療候補の「抗体カクテル療法」について、7月19日に部会を開いて国内での製造販売を審議すると発表した。部会の判断を受けて月内にも承認する方針だ。主に軽症や中等症を対象とする国内で初めての薬になる見通しだ。
 国内で承認されている新型コロナウイルスの治療薬としては四つめとなる見込みだ。
 ウイルスが細胞に感染するのを妨げる二つの中和抗体「かしりびまぶ」「と「いむでびまぶ」を組み合わせた点滴薬で、海外の臨床試験では、入院はしていないがリスクが高い新型コロナウイルス感染患者に対し、入院や死亡のリスクを7割減らすことができたとされる。
 米製薬企業リジェネロンがつくり、国内の販売などは中外製薬が担う。中外製薬は今年3月から国内治験も実施し、6月に特例承認を求めて申請。政府と2021年分の供給契約を結んでいる。(市野塊さんの署名記事)

COVID-19 治療薬(承認済み)■
 レムデシビル(ギリヤド)

 デキサメタゾン日医工

 バリシチニブ(米イーライリリー)

 

身体髪膚これを父母に受く

身体髪膚これを父母に受くあえて毀傷せざるは孝の始めなり『孝教』

うえの言葉はその通りと思う。齢74歳になった。昨日は、口唇ヘルペスのために皮膚科、本日は糖尿病内科を受診した。さらに、足の踵が痛いので午後に改めて整形外科を受診した。私の身体が古くなってあちらこちらが悲鳴を上げているようだ。

永年くるしんできた、肝臓疾患の血液検査データは今日も順調に推移した。
AST 24, ALT15である。さらに、血小板(Plt)が、16.1と正常値以内に入った。一度、2月の受診で16.5になったが、4月に再び14.5と降下していた。この間の推移をみると血小板の数が少しだが増加しているようだ。肝臓の線維化が改善していると考えて良いだろう。

午後の整形外科ので、足底筋膜炎の痛みと分った。私の踵には、外頚骨というものがあると分かった。これは奇形の一種らしい。だましだまし親からいただいた身体を最後まで使っていかねばならないと痛感した。

 

『科学者たちの自由な楽園ー栄光の理化学研究所』(宮田親平著)を読んでいる

宮田さんのこの本は力作である。後書きの日付は1983年5月で、発行は7月15日となっている。私の本は1984年1月30日第4刷となっている。半年で、4刷になっっているので良く読まれたのだろう。文藝春秋社から出ている。発行者が、最近亡くなった歴史家でもある半藤一利さんである。半藤さんが当時,文藝春秋社の社長であったのだろう。

 この本は、いかにして理化学研究所が生まれたか、初期の初期から書き起こしている。そして、若くして三代目の所長となった大河内正敏を軸として話は展開する。これから、ところどころ引用しながら読み進めていきたい。

1 ロンドンの邂逅
 「夏目漱石がロンドン遊学時代、神経症に悩まされたことはよく知られている。」
 これが本書の書き出しである。ロンドンで誰と誰が邂逅するのだろうか?
 ロンドンで、漱石は池田菊苗という、やはり漱石と同じく文部省留学生の化学者とロンドンで会う。明治34年5月、池田がドイツから漱石のいるロンドンにやってきた。池田の下宿捜しを漱石が手伝い、二人は親しく交流する。
 「池田との邂逅の喜びは、漱石が人淋しかったからだけではない。池田の人物に傾倒したからである。」と、宮田さんが書いている。
 この時、池田はドイツのライプチヒのウイルヘルム・オストワルド教授のもとでの約一年半の研鑽のあと、王立研究所に少時滞在するためにロンドンにきた。池田はこの時、36歳だった。池田菊苗はグルタミン酸ナトリウム(味の素かな)にうま味があることを発見したひとだ。後に帝国大学の教授となった。
 ロンドンでの池田と漱石の邂逅が後の作家漱石と科学者池田菊苗のその後の成長と活躍が育まれていくのである。

(続く)

 

朝日歌壇を読む

 今日も朝日歌壇を読んだ。

<オリンッピクに固執する理由(わけ)ただ一つ 政権浮揚 だから言えない(十亀弘史)>
<ワクチンは済んでいるかとまず訊ね一年延ばした床工事頼む(アメリカ 大竹幾久子)⇒ 高野公彦選: 「一首目、菅政権の動きをズバリと批判する」とのコメントああり。十亀さんは元獄中歌人のあのひとだ。アメリカの大竹さんも常連の投稿者だな。

<とうとうと半世紀前の想い出を語る首相は「今」を語らず(大阪府 藤田陽子)>⇒永田和宏選: 菅さん、東京オリンッピクの懐かしい想い出を語っていた。そんな場合ではないのにね。

<転勤二度ともに単身赴任なりき俺の孤独は俺のみの宝(和泉市 長尾幹也)>⇒馬場あき子選: 私は単身赴任の経験がない。私は毎日飲んだくれて健康を失ったかも。長尾さんは、孤独に頑張って宝という。

<現代の関所のごとき入口の体温計に額差し出す(熊本市 柳田孝裕)>⇒ 佐佐木幸綱選: こういう歌がなんともなく選ばれるんだね。なんか嫌な世の中だ。

<梅干しの瓶のラベルは剥がれないように洗いぬ亡き祖母の文字(奈良市 山添聖子)>⇒ 高野公彦、永田和宏選:二人が選んでいる。この歌はよくわかる。奈良市の山添さんは、もしかしたら、子どもさんが選ばれている人のお母さんだろう。

<周庭の黒い無言を塗り分ける鉛筆が要るそれと光も(浜松市 尾内甲太郎)>⇒永田和宏佐佐木幸綱選: 「釈放された周庭さん、沈黙が全てを語る」とのコメントあり。

 今週も、社会詠が多く選ばれていた。つぎのような歌もあった。

<作曲家よりも寺内貫太郎だった昭和の父親だった(観音寺市 篠原俊則)>⇒高野公彦選: 篠原さんは、ほうとうによく選ばれている。

 今週の私の一押しは以下にする。

転勤二度ともに単身赴任なりき俺の孤独は俺のみの宝和泉市 長尾幹也)