TomyDaddyのブログ

毎日の健康管理の記録、新聞、雑誌、書籍等の読書について感想を書いていく。

2020-09-01から1ヶ月間の記事一覧

気になる本『日本習合論』を内田 樹さんが出した

内田 樹さんは武道家である。東京にいたときに、合気会の多田 宏先生のところで合気道を始め、今は神戸で自分の道場も持っている。内田さんは身体から思考する思想家というのだろう。身体論からものを考えて本を書いているひとの文章は、私の感性に訴えるも…

『破局』(遠野 遥)を読んだ―これが新しい文学なのか!

最新の芥川賞の受賞作『破局』を読んだ。1991年生まれだから29歳という若い方だ。2019年に『改良』という小説で第56回文藝賞を受賞しており、2作目で芥川賞を受賞した。受賞者インタビューで、「小説は初期費用がかからない。それで安易に飛びつきました」と…

長谷川和夫さん「ボクはやっと認知症のことがわかった」が出ていた!

認知症の第一人者が認知症になった。長谷川和夫さんのことはこのブログで何度も触れた。「認知症とは特別な状態に移ってしまうのではなくて、連続していると思う」と長谷川さんが言っているのが新鮮でかつそうだろうと思った。 「ボクはやっと認知症のことが…

「北海道人 松浦武四郎」を読んだ!

良い本に出会えた。あの『黄落』の著者の佐江衆一さんがこんな本を書いていたのだ。「あとがき」によれば、松浦武四郎の『東蝦夷日誌』を読んで、いまから45年も前に佐江さをは、十勝海岸を約八十キロも歩いたことがあったのだという。爾来、探検家であり、…

遺言について考える「敬老の日」だった

やがて死ぬけしきは見えず蝉の声 (芭蕉) 蝉はもうすぐ秋になればはかなく死ぬに決まっているのに、今は少しもその気配はみせずに元気に鳴いている I can't see the death of a cicada (英訳) 今年の夏はおても遅くやってきた。長い梅雨が開けたのは8月に…

アビガンー近く製造販売を国に承認申請との記事を読んで

新型コロナウイルス感染の治療薬として、「ベクルリー」(一般名はレムでシビル)と「デキサメタゾン」が承認されている。レムデシビㇽは、ギリアド・サイエンスが開発した元々はエボラ出血熱の薬だ。「デキサメタゾン」はステロイド系の抗炎症薬だ。両方と…

歩き方の工夫と「三歩会」を再開!

合気道の稽古を始めて33年になる。師事しているSE師範がこんなことを言ったことがある。 「私が合気道を生涯の仕事に選んだのは大(翁)先生の立ち姿の美しさに憧れたからです」 合気道は植芝守平さんが創始した比較的新しい武道である。合気武術を修行して…

日本人の人口構成―女性の4人に一人が70歳以上に率

9月21日は「敬老の日」だという。敬老の日というと9月15日と以前は決まっていた。最近は年によって違うらしい。明日22日(火曜日)が「秋分の日」で、19日(土曜日)から四連休なのだという。退職して、毎日が日曜日の生活なので意識しないと世の中の動きに…

不妊治療助成「大幅拡充を」のニュースに接して思うこと

産まない時代あるいは産めない時代となって久しい。このままいくと日本の人口は減る一方であることが指摘されて久しい。 昨日(2020年9月17日)に発足したばかりの菅総理は、不妊治療の助成制度を拡充するように田村憲久厚生労働大臣に指示した。<不妊治療…

「黄金の輪」とロシア正教について

「『ニコライ堂の女性たち』の第2章山下りん」を読みながら、かつて30数年も前に山下りんに興味をもって一冊の本を買ったことを想いだした。先日から書棚を探して漸くみつけた。小田秀秀夫著『やましたりん』である。初版発行が1977年(昭和57年)6月30日と…

杉村 隆さん(国立がんセンター名誉総長)の2020年8月6日逝去に接して思うこと

杉村 隆さん(国立がんセンター名誉総長)が2020年8月6日に逝去されたことを知った。94歳ということで天寿と言っていいかもしれない。菅野晴夫さん(癌研究会元総長)に続いて癌研究の泰斗(貢献者)が去った。癌の解明はどこまで進んだのだろうか。治療に関…

黒沢清監督がベネチア銀獅子賞をとった日に菅さんが自民党総裁に決まった

2015年に黒沢監督の「岸辺の旅」を観たと思う。たしか浅野忠信が主人公役でひたすら暗い重苦しい映画だったような気がする。この黒沢さんが、第77回ベネチア国際映画祭で、「スパイの妻」という映画で、銀獅子賞を受賞した。この映画のテーマは太平洋戦争末…

「北海道人―松浦武四郎」を読んでいる

佐江衆一の『北海道人―松浦武四郎』を読み継いでいる。松浦武四郎は伊勢で1818年3月12日に生まれ、1888年2月10に東京で亡くなっている。この時代に70歳まで生きたことになる。時代は江戸末期から明治20年に至る。蝦夷地の探検かというより蝦夷地、今の北海道…

「私のC型肝炎物語」第7 章 : マヴィレット治療への挑戦―(47) 服薬終了後2年5ヵ月:千葉肝臓友の会が閉会に

(47)「私のC型肝炎物語」第7 章 : マヴィレット治療への挑戦― 服薬終了後2年5ヵ月:千葉肝臓友の会が閉会に 新型コロナウイルス感染の拡大が相変わらず続いている。9月になっても34度くらいの夏日である。散歩もできず、合気道の稽古も余りできなので身体…

新型コロナウイルス感染と「川崎病」のこと

新型コロナウイルス感染者に川崎病とよく似た症状がみられるという、主に欧米からの報告について、このブログで既に触れた。 「感染後に川崎病 国内初か」という見出しの記事を目にした(2020年9月12日、朝日新聞朝刊)。とても興味があるので記憶と記録のた…

都甲幸治(早稲田大学教授)って何者かがわかった

半年くらい前に、町田 康さんの『しらふで生きる』を読んだ。同じ頃に、都甲幸治さんという、私は知らない人が朝日新聞に『しらふで生きる』の好意的なというか客観的な書評を書いていた。このひと誰だろうかと気になって、ときどき名前を雑誌で探していた。…

『君が異端だった頃』(島田雅彦)と『回想のすすめ』(五木寛之)について

まだ読んでいない二つの本について触発されて書くことにした。私がこのブログで書いている、『私の医人たちの肖像』や「私のC型肝炎物語』は、すべからく回想記である。「回想記」を書く何ということは未来のない年寄りの女々しい繰り言との自己認識が少しあ…

漫画『君たちはどういきるか」(吉野源三郎)を読んでいる

『何のために本を読むのか』という本がでた。齋藤 孝さん(明治大学教授)が青春出版社から出したので。この人の本は、彼がまだ何処かの予備校の先生をしていた時代から好きで読んだ。「身体論」のようなものも書いていた。「人生があと一日しかないとしても…

コロナ 英製薬ワクチン治験 一時中断(新聞記事から)

最先行の新型コロナウイルスワクチンが一時中断とのことだ。「コロナ 英製薬治験ー一時中断」という記事読んだ(2020年9月10日 朝日新聞朝刊)。記憶と記録のために概要をまとめえおきたい。 英国の製薬大手のアストラゼネカは、最終段階に入っていた新型コ…

山下澄人『月の客』を読んだで思うこと

山下澄人『月の客』を読んだ。稲城図書館で偶然に「すばる」9月号(2019年)を借りてきた。「すばる」が集英社の雑誌だということも今まで知らなかった。冒頭に、高橋源一郎「この素晴らしき世界」というのが新連載として載っていた。チェーホフの「三人姉…

私の「医人」たちの肖像―(129)奈良 勲さんと「第13回世界理学療法連盟学会(WCPT)横浜 1999年」~1999年5月23日

(129)奈良 勲さんと「第13回世界理学療法連盟学会(WCPT)横浜 1999年」~1999年5月23日 WCPT第13回学会(The 13th International Congress of WCPT)が、奈良 勲会長(日本理学療法士協会長、広島大学医学部教授)のもと、1999年5月23日~28日の6日間、横…

「山中湖 文学の森 三島由紀夫文学館」訪問しての記

「山中湖 文学の森 三島由紀夫文学館」を訪れた。2020年9月6日(日)の昼過ぎだ。文学の森を散策するために行ったら、折よく、「三島由紀夫の1970-時代との失踪’68~’70」という展示を行っていた。三島由紀夫が縦の会のメンバー4人と、東京市ヶ谷の防衛省の…

『ニコライ堂の女性たち』 中村健之介、中村悦子著(教文館、2003年刊)を読み始めた

今年になって、『相馬黒光著作集』を読んで、相馬黒光は駿河台のニコライ堂でロシア語を学んだことを知った。黒光は、ロシア語を話せたので、エロシェンコを新宿中村屋に住まわせことが容易であったのだろうと推測した。ニコライと言えばと、中村健之介さん…

私の「医人」たちの肖像―(122)北風正史さんと第59回日本循環器学会シンポジウム「NOと循環調節―その機序と臨床的意義」 ~1995年4月2日

(122)北風正史さんと第59回日本循環器学会シンポジウム「NOと循環調節―その機序と臨床的意義」~1995年4月2日 第24回日本医学会総会が、1995年4月8~9日に、名古屋国際会議場で開かれた。会頭は飯島宗一先生(名古屋大学総長・病理学)だった。このために…

『「脳コワさん」支援ガイド(鈴木大介著)』を読み終えて思うこと

『「脳コワさん」支援ガイド(鈴木大介著)』を読み終えた。上田敏さんの書評を読んで直ぐにアマゾンで注文した。定価は2200円だ。アメリカの会社「アマゾン・コム」が日本にやってきて本も扱うようになったのは1997年頃だったと思う。その頃、「再販制度」…

オルテガ『大衆の反逆』と西部 すすむさんのこと

西部さんは、オルテガの『大衆の反逆』の日本への紹介者だと知った。 『大衆の反逆』の新訳が、2020年4月に岩波文庫から刊行された。このブログでも既に触れたと思うが、訳者は佐々木 孝さんという、福島第一原発に近い南相馬の被災地で暮らしていた人だ。佐…

シリーズ「私の温故知新」― (2)1997年の理学療法

シリーズ「私の温故知新」― (2) 1997年の理学療法 大江健三郎に「万延元年のフットボール」という小説がある。1970年代の初期に、講談社からでた単行本を購入して読んだ。今も私の書棚の上段に鎮座している。知的障害のある子どもを育てながら英語の講師をし…