2021-01-01から1ヶ月間の記事一覧
『短歌の友人』の第2章 口語短歌の現在、まで読んできた。 <たくさんのおんなのひとのいるなかで わたしをみつけてくれてありがとう> (今橋 愛) 「わたしはこの歌を初めてみたとき、ショックを感じたが、その理由は「うた」としての過剰な棒立ち感にあ…
『父と娘の認知症日記』(中央法規出版)が出た。精神科医の長谷川和夫さん(91歳)が自ら認知症になったことを公表してからおことは既に何回か触れた。そこで、長谷川さんが伝えたメッセージで一番大きかったのは次のことだと思う。 「昔はね、認知症という…
新型コロナウイルスの感染拡大が世界でも止まらない。世界の感染者数は、1億88万6015人(+59万9372人)、死者は217万4486人(+1万6696人)となった。 国内での感染者数は、38万582人(+4133人)、死者は5501人(+113人)となった。東京都の新規感染者数…
「政治家の文章」というところまで進んできた。 <モブ・ノリオの『ゲットー・ミュージック』に、内田裕也のインタビューが採録されている。>っだそうだ。読んでみると面白い。内田裕也って樹木希林の旦那であった人で二人とも去年亡くなった。結構、二人と…
「高橋さん、それはないよな!」というのが感想だ。こういう本の書き方があったのか。 稲城図書館にリクエストして、高橋源一郎さんの『今夜はひとりぼっちかい?―日本文学盛衰史』を借りてきて読みはじめた。面白い。これも、大学の文学部(明治学院なのか…
(139) 私の「医人」たちの肖像― 北山 修さんと「よみがえるあの頃の思い出」、そして糖尿病対談〜 2007年10月 北山修さんは医師である。と同時に「おらは死んじまっただ・・・」の歌詞で有名な「帰ってきたヨッパライ」(1967年)が大ヒットした「ザ・フォ…
多和田さんは日本語とドイツ語の両方で書いている作家だ。10年くらい前に、英会話の「NOVA」に通っていて、英国出身の若い男性講師に日本人の作家で誰が好きかと問うたことがあった。「多和田葉子さん」との応えだった。直ぐには多和田さんを思いださなくて…
『短歌の友人』をリクエストしたら稲城中央図書館にあったので借りてきた。 早速、第1章の短歌の感触から読みはじめた。「びっくり短歌」という件にこういう歌があった。 「女子トイレをはみ出している行列のしっぽがかなりせつなくて見る」(斉藤斎藤) こ…
「ミヤザワケンジ・グレイテストヒッツ」を読み終えた。全くこれまでの読書体験とは異なるものだった。一つ一つが短編作品として、雑誌「スバル」に連載されたものだ。その作品群を一つに纏めて単行本にしたのが、「ミヤザワケンジ・グレイテストヒッツ」に…
「モデルナワクチン変異株にも有効」という新聞報道が出ていた。(2021年1月26日)。記憶と記録のためにが概要をまとめたい。 新型コロナウイルスには英国で見つかった変異株のものがある。この変異株に感染した人が日本でも静岡に次いで東京でも二名確認さ…
「認知症」はつい10数年前までは、「痴呆」と言われていた。厚生労働省の検討会が、「痴呆」に代わる用語として、「認知症」を使用するように協力依頼を出したのは、平成16年12月24日のことだった。「痴呆」の「痴」の字は、「知」にやまいだれがついたもの…
「飲もうかといったら飲もう飲もうと朝まで酒盛りになった・・・」 上のような趣旨の永田和宏さんの歌があったと思う(未確認)。永田さんとやはり歌人であった河野裕子さんとの相聞歌の一つだろう。先日、ブックオフに穂村さんの「短歌の友人」を探しに行っ…
「ってばあちゃんおれたちほんとにヤバクなったのだ。」 こういう、「小説の文体」ってなんなのだろう。おはなしは、あやしい携帯電話で悩み相談というか風俗への勧誘のメールサイトで働いている、「おれ」の話なのである。なんていうか、目茶苦茶おはなしな…
「枯れ畠(はた)に冬烏(からす)三羽集いけり」 午後三時過ぎから買い物しながら恒例の散歩に行ってきた。歩きながら「57577」の三十一文字で情景を詠むと頭の体操になる、というので今日も試みた。稲の古株がのこっている枯れた田んぼ(畠)に烏が三羽降…
『さよならギャングたち』(高橋源一郎)は面白いらしい。読まないうちに、ますます読みたくなってきた。 朝日新聞の文芸欄「ひもとく」に、「小説嫌いが好きな小説」というコラム記事を歌人の山田 航(わたる)さんが書いていたので読んだ。山田さんは、198…
新型コロナウイルスワクチンに関して、日本政府供給の基本契約をしているのは、やはり、ファイザー、モデルナ、アステラゼネカの三社とである。ただ、治験の状況はバラツキがあるので、ファイザー製薬のものが先行している。 ■モデルナ製■ 武田薬品工業は、…
「春と修羅」(宮澤賢治) 序 わたくしといふ現象は 仮定された有機交流電燈の ひとつの青い証明です (あらゆる透明な幽霊の複合体) 風景やみんないっしょに せはしくせはしく明滅しながら いかにもたしかにともりつづける 因果交流電燈の ひとつの青い照…
第164回」芥川賞に宇佐美りんさんの『推し、燃ゆ」が決まったと報道があった。近く発売の文藝春秋(3月号)に載るだろうから読んでみたい。それにしても、処女作の『かか』で文藝賞をとり、第2作目で芥川賞受賞というのは凄すぎないか。まだ、大学2年生(21…
昨日(2021年1月20日)、日本時間では21日の未明に、米国の新大統領(第46代)にバイデン氏が就任した。バイデン米大統領は就任式を終えた20日夕方には、ホワイトハウスで17の大統領令なんどに署名したとのことだ。トランプ前政権が脱退した地球温暖化対策の…
(125)左合治彦さんと双胎間輸血症候群に対する「内視鏡的胎盤吻合術」~2007年1月16日(火) もうすぐ私たちの初孫のAちゃんの14歳の誕生日がやってくる。2007年3月14日の早朝、私の満60歳の年に初孫のAちゃんがこの世に生まれてきた。■長女が双児を妊娠■●…
(114)奥田邦雄さんと「Klatskin Lectureship(米国エール大)のこと」~1993 私自身が罹患していたC型ウイルス肝炎の治療において、最初の主治医として、千葉大消化器内科出身の小俣政男教授(東大病院・消化器内科)にお世話になった。最終的には、町田市肝…
「宇都宮病院事件」というものがあった。今から35年くらいまえだった思う(後で調べる)。概要は忘れたが、宇都宮の精神病院における患者への虐待事件ではなかったろうか? 宇都宮病院の院長が石川文之進さんだったと思う。この石川さんが二つの本を最近出し…
宮沢賢治の『風の又三郎』は童話というよりも田舎の小学校のお話だ。舞台は私の育った群馬県多野郡入野村ともそんない変わっていないと思う。 <九月一日 どっどど どどうど どどうど どどう、 青いくるみも吹きとばせ すっぱいくゎりんもふきとばせ どっど…
ちちとなるゆめ奪われしゆうせいほごほうなにおか言わん 旧優性保護法の下で不妊手術を強制されたのは違法だとして、札幌市に住む男性、小島さん(70歳)が国に1100万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が、1月15日に札幌地裁であった。広瀬孝裁判長は、「家族…
阪神・淡路大震災から26年が経過した。1995年1月17日、午前5時46分に、兵庫県南部を震源とする大地震が発生した。あの日、私は川崎市麻生区・王禅寺の自宅で寝ていた。朝方に眩暈を観じたのを覚えている。その日の夜に、たしか雑誌「脳神経外科」の編集会議…
『セロ弾きのゴーシュ』ってこんなに短いお話なんだ。こんない短くてこんなに有名なお話なんだ。童話ということだ。 「ゴーシュは町の活動写真館でセロを弾くかかりでした。けれでどもあんまり上手ではないといふ評判でした。上手でないどころでなく実は仲間…
「朝日歌壇」も二週目だ。そういえば、昨日はじめて「朝日歌壇」に投稿した。落選のときは連絡は来ないのだろうな。 さて、今日の掲載の短歌から私の好きな一首を選らんでみよう。 「枯葉落ち桜並木の向こう側マスクの列がゆれて通りぬ」(兵庫県 中川志恵乃…
「文学とは言葉を用いた芸術である」と知った。文学部を卒業した私がなにを今ころ言っているのだろう。絵画や彫刻、音楽は藝術だとすぐにわかる。ただ、文学が藝術だってわかっていなかった。「文学は実学である」という本を出したのは誰だったろうか? 24歳…
高橋源一郎さんの本を稲城図書館で捜して借りてきた。「日本文学史」の本を2冊読んだのが面白かった。日本の近代文学が、二葉亭四迷や国木田独歩から始まって、つい最近の綿矢りささんの小説はすごいとか、平野啓一郎の小説も主人公は「私」ではないとかの…
「コロナ禍をきょうもあしたも歩くなり歩くは少しある苦に似たり」 唯一の趣味の合気道の稽古ができないので身体管理のためひたすら毎日歩いて居る。本日は少し足を延ばして郊外の大型書店に立ち寄った。そこで、穂村 弘さんの『短歌の友人』(河出書房新社…