TomyDaddyのブログ

毎日の健康管理の記録、新聞、雑誌、書籍等の読書について感想を書いていく。

「むらさきのスカートの女」を読んだ!

 いちばん最近の芥川賞受賞作「むらさきのスカートの女」(今村夏子)を一気に読んでしまった。なんなのだこの話はと思いながら語り手の女の話しに引き込まれて最後まで読んでしまった。かたりの女も「むらさきのスカートの女」と同じく高層ホテルの清掃の仕事をしているらしいと思いながらも本当にいるのかもよくわからなかった。それでも、淡々と語る話が面白くて最後まで読んだ。かたりの女(黄色いカーディガンの女)は権藤さんという名前らしいと最後にわかった。もしかしたら「むらさきのスカートの女」と同一人物なのかもしれないような気がした。いずれにせよ人のこころの不気味を感じた。

  上述の受賞作が掲載された「文藝春秋」9月号で、佐藤優さんが「ベストセラーで読む日本の近現代史」(第72回)で、高橋和巳の『我が心は石にあらず」をかなり丁寧に取り上げていたので読んだ。今は多分だれも高橋和巳の小説を読んだりしないだろう。1970年代の前後われら団塊の世代というより全共闘世代の旗手のような存在が高橋和巳であった。どこかにこの本があったと思い捜したら「我が心は石にあらず」(新潮社 460円)が本棚にあった。佐勝 優さんは上記の高橋和己の小説を、「生活保守主義」の原点というタイトルをつけて紹介していた。線が引いてあったりしたから私は一度は読んだものらしい。高橋和巳はかなり若くして亡くなった。そのあと奥さんの高橋たか子さんもたくさん小説を書いた。高橋たか子さんの難解な小説も何冊も買ってかって読んだ記憶がある。今日は適当なテーマが見つからないので読書日録で済ました。