TomyDaddyのブログ

毎日の健康管理の記録、新聞、雑誌、書籍等の読書について感想を書いていく。

映画「命みじかし、恋せよ乙女」を観てきた!

  樹木希林さんの最後の出演作と売り物の映画「命みじかし、恋せよ乙女」を観てきた。映画の初めから「なんだこれ」っという印象だった。これはドイツ版の「家族の病」の物語なのだった。映画紹介のパンフレットには、「酒に溺れ、仕事も家族も失ったドイツ人カールのもとに彼の亡父を慕う若い日本人女性ユウが訪ねてくる。彼女と父の墓を参った彼は己を取り戻していくのだが・・・・。」と思わせぶりの書き方がしてあった。実は主人公のカールは育ちの段階から家族と上手くいかなかったことが描かれている。二男だが男になれなかった性同一障害、あるいは常に不安を抱えた人格障害も垣間見える。育だちの段階から父親とも兄ともうまくいってなかったようだ。長じてアルコール中毒になって幻覚幻影をみている。それは紛れもない「家族の病」を反映している。カールは去って行った日本人の若い女性ユウの残した茅ケ崎という地名を頼りに日本を訪れる。そこで、茅ケ崎の海沿いの由緒ある日本旅館の女将に辿り着く。女将女将はユウの祖母であった。この女将役が樹木希林の最後の演技となった。物語はかなりの悲劇と幻想で幕を閉じる。樹木希林の晩年の映画はあの独特のそっけないそれでいて人の心をとらえて離さない「ボソボソ喋り」である。この映画は素晴らしいとは決して言えない。観たい人はまあ観ればいいだろう。
 閑話休題。手もとに随分前に朝日新聞社が出していた「朝日ジャーナル」の通巻第1490号(昭和62年7月24日)がある。この雑誌に、筑紫哲也対談「テレビ言論」という記事に樹木希林が出ていた。読んでみた。かなり面白い。この少し前に最初の芸名の悠木千帆から芸名変更したころだろうか?昭和62年は1987年である。同じ号に、講談社襲撃から復帰したビートたけしが出ていた。彼氏は若くてかつ美男子(いいおとこ)と写真で分かった。樹木希林とは関係ないが似た匂いを感じる。