お笑い芸人の斎藤司さんという方が、Take it easy ! という見出しの付いたコラムを先日の朝日新聞に書いていたのを読んだ。「子どもの頃に親に対して自分の考えを言ったことは無かった。初めて親に対して言ったのは大学をでるときにお笑い芸人を目指したいと言ったときだ。小学生の子どもにはもっと自由に自分の意見を言えるように、Take it easy ! に過ごせるような家庭を維持したい。」
というのがコラムの趣意と読んだ。斎藤さんの禿頭のお顔を見てテレビで見た姿を思い出した。いまはお笑いが若者たちの旬で、才能ある若者はお笑いを目指すのだという。人の心をよみ笑いをとる芸はコミュニケーションの極地であると思う。だれでもできる芸ではない。
そこで、表題の Take it easy ! だが、 これはとても難しい振る舞いだ。古来、親の圧迫に反して自らの道を探して飛び出しいくのが子どもの巣立ちの常であった。家族の団欒が何時もあって、Take it easy ! でいられる家庭ってあるのだろうか? 「飯を食いながら喋るんじゃねえ!」 「子どもが理屈をこねるんじゃない!」 終戦後に田舎に育ったG爺の家庭は貧しい、暗い、親父が怖い、だった。自分の家族を持ったとき、「Take it easy ! 」で居られるような家族団欒を目指してきた。上手くいったのかどうか?
(2019年9月28日)