TomyDaddyのブログ

毎日の健康管理の記録、新聞、雑誌、書籍等の読書について感想を書いていく。

パステルナークを読んでいる!

 「アリョーシャ年代記」(工藤正廣)を読んだ。このあと工藤さんと言えばパステルナークだと想い起した。工藤さんの翻訳した本を幾つか買い求めてあったのを本棚から探してきた。パステルナーク『ジェーニャ・リュベルス』とオリガ・イヴァンスカヤ『パステルナーク 詩人の愛』(共に工藤正広訳)を並行して読み始めた。前者はパステルナークの初期の中編である。後者はパステルナークの晩年の14年を共に生きた女性(平たく言えば愛人)による回想記である。
 「パステルナークの後半生には二つの家庭があった。妻のジナイ―ダと若く美しいオリガ。」
 このオリガの書いたのが後者である。この二重生活の中で完成されたのがパステルナークの代表作といわれる『ドクトル・ジバゴ』は国内での出版はできずイタリアで出版された。『ドクトル・ジバゴ』のラーラはオリガがモデルとされる。ノーベル文学賞の決定と余儀なくされた辞退、作家同盟からの除名と波乱と混沌の時代を共に過ごしたのがオリガである。工藤さんはこういうパステルナークに魅せられてきたのだと知った。