TomyDaddyのブログ

毎日の健康管理の記録、新聞、雑誌、書籍等の読書について感想を書いていく。

男と女の間には・・・!

 「男と女の間には 深くて暗い 川がある・・・・」
 というセリフの歌があったと思う。好きで歌ったこともある。先日、日本ペンクラブの電子文藝館に、山本晋也さんの「風俗という病い」の第3章の一部(抄)「歌舞伎町のネオンと世情」を掲載するにあたりその校正を担当した。そのなかで、山本さんは「女は男にとって味方なのか敵なのか」という一文を草していた。その中で山本さんが、冒頭の「男と女の間には 深くて暗い 川がある・・・・」を牽いていたのに惹かれた。

 先日から、「男と女の物語」を相次いで読んでいる。先日、砂川啓介さんの「娘になった妻、のぶ代へ」を稲城図書館で借りてきて読んでいる。元NHK体操のお兄さんの砂川啓介さんの妻の大山のぶ代さんが認知症を患っていたことは報道で知っていた。これは、認知症になった大山さんを介護した砂川さんの介護日記である。介護日記というより赤裸々な夫婦のパーソナル・ヒストリーの物語である。

 上記のほんと並行して梯久美子さんの「狂うひと」を読んでいる。これは、島尾敏雄の「死の棘」の裏面史というか島尾敏雄の浮気情事をきっかけとして精神に異常を来たした妻ミホとのそれからを描いたものだ。「死の棘」が書かれたとき、島尾は自らの情事を記述した日記を故意に妻の目に触れるようにして妻の激情をみて、小説「死の棘」の材料を準備したのではないかとの説すら聞かれた。こんかい、梯さんの本を読んでいると、ミホさんんも妻からの「死の棘」を書いていたという記述もある。「死の棘」は随分前に購入して本棚にあるのだが未だ読んでいない。

 もうひとつ、先月から読み始めて中断したのが、ロシアの詩人パステルナークの愛人(というより晩年を共に生きた)オリガ・イヴァンスカヤによる「パステルナーク詩人の愛」である。パステルナークの晩年は二つの家庭があった。パステルナークは、56歳の時に二児の母でもあるオリガと出会い愛の生活に入った。

 『死の棘』も『パステパステルナーク詩人の愛」も男と女の物語なのである。ありていに言えば、「男と女の間には 深くて暗い 川がある・・・・」のである。