TomyDaddyのブログ

毎日の健康管理の記録、新聞、雑誌、書籍等の読書について感想を書いていく。

妖怪研究ってなんだ

 「雨月物語」を読んだ。幽霊とか妖怪とかには興味がある。[四谷怪談]とか小泉八雲との[耳なし芳一]とか子どものころ読んだ話は面白く,今も記憶に残っている。日本の古典芸能の「能」はそもそも死者が語るものだ。

 そんな折、今日の朝日新聞夕刊に、「妖怪研究 異端からの大化け、小松和彦さん日文研所長を退任」という記事がでていたので興味深く読んだ。
 <小松さんが「エポックメイキングだった」と振り返るのが1994 年だった。京極夏彦さんの百鬼夜行シリーズ第一弾『姑獲鳥の夏』や、梅枕獏さんお小説『陰陽師』を岡野玲子さんがコミックした単行本が刊行され、スタジオジブリの映画「平成狸合戦ぽんぽこ」も公開された。その年に小松さんが刊行したのが『妖怪学新考』だった。>

 なるほど、小松さんは妖怪の研究者になったのだ。
 <苦心したのが妖怪の定義。暫定的に考えたのが「祭祀されていない状態にある神霊」だった。「神社などにまつられ、コントロールされた霊魂を神、まつられず災いをもたらす霊を妖怪と考えるとうまく整理された」>

 小松さんは72歳で私より1歳年下だ。インターネットで調べたら、都立国立高校出身なので,私の家内と同窓と知った。妖怪の研究をライフワークにする人なんて素晴らしい。小松さんは言う。「研究を通じて見えてきたのは日本の妖怪文化の奥深さと多様さだ。」小松さんの本を読んでみたい。小松さんの研究成果は「日本妖怪学大全」に纏められているという。

 ところで、「平成狸合戦ぽんぽこ」の舞台となったのは、多摩の里山と聞いたことがある。私がいま棲んでいる多摩地区は昭和40年代に多摩ニュウータウンが里山を切り開いて作られたものだ。近隣の里山や竹林にはいまも狸や,穴クマがすんでいて見かけることがある。