TomyDaddyのブログ

毎日の健康管理の記録、新聞、雑誌、書籍等の読書について感想を書いていく。

アルコールの功罪―今だから知りたいリスクって何?

 私は上手な酒飲みではない。今年の初めから、町田 康さんの本を読んで、「酒を呑んでも、呑まなくても、人生は淋しい」を読んでから、遅まきながらアルコールの摂取を控えて過ごしている。新型コロナウイルス感染拡大防止のための緊急事態宣言が発令されて、自宅でついつい昼間からお酒を飲んでしまう人が増えているらしい。このような状況下で「飲んでストレス発散ん、の危険」という新聞記事を読んだ。(2020年5月2日、朝日新聞「知っ得 なっ得」)

 「アルコールの問題:長年の飲酒は高血圧症や糖尿病などの生活習慣病を招きやすく、脳の老化を早め、食道、胃、腸などにも影響を及ぼす。アルコールには、発がん性があり、口腔、咽頭喉頭、食道、肝臓、結腸・直腸、女性の乳がんのリスクを高めることがわかっている。自殺との関係も認められている。本人以外にも、家族や社会などで様々問題がアルコールに関連して起こる。・・・。酒の飲み過ぎによる社会的損失は、年間4兆1483億円に達するという推計もある。・・・・」

 この記事は、今村知美さん(NPO法人アスク代表)の取材協力を得て、大村美香さんという記者が記事を構成している。時宜を捉えた記事として読んだ。「酒に飲まれない」という記事の1回目だ。ここまで酒の罪について書かれると酒を飲むのが怖くなる人もいるだろう。「人酒を飲む、酒酒を飲む、酒人を飲む」と言うように、酒飲みは「わかっちゃいるけど止められない」、というのが凡人の哀しさだ。

 お酒に関しては、飲む人も飲まない人も、実はその功罪を知ってらいるのだと思う。こよなく酒を愛してお酒の歌で知られる若山牧水も酒の罪も知っていただろう。こんなことを思いながら「アルコール再考」していたら!今日の朝日新聞「折々のことば」で鷲田清一さんが町田康さんのことばを紹介していた。

 「自分は普通の人間である。普通の人間の普通の人生はそそも楽しくないものである。」

 昨夜はひさしぶりに缶ビールを二缶飲んでしまった。今日からまた節酒を始めよう。「普通の人間である僕の普通の人生はやはりさみしい」と感じる皐月のよき日だ。「美味しい酒を持っている国には良い文化が育っている」なんて書いている文化人もいる。それはそれでほんとうのことだろう。