TomyDaddyのブログ

毎日の健康管理の記録、新聞、雑誌、書籍等の読書について感想を書いていく。

アビガンー近く製造販売を国に承認申請との記事を読んで

 新型コロナウイルス感染の治療薬として、「ベクルリー」(一般名はレムでシビル)と「デキサメタゾン」が承認されている。レムデシビㇽは、ギリアド・サイエンスが開発した元々はエボラ出血熱の薬だ。「デキサメタゾン」はステロイド系の抗炎症薬だ。両方とも新型コロナウイルスに対して特異的に独率して開発された薬ではない。富山化学の開発したアビガンも元々は抗インフルエンザ治療薬である。アビガンは、富山大学医学部教授の白木公康さんと富士フィルムホールディング傘下の富山化学工業が共同で開発した核酸アナログで、RNA依存性ポリメラーゼ阻害薬である。RNAポリメラーゼ阻害薬という意味では、C型肝炎の治療薬のハーボニーやマヴィレットと同じ類の薬である。アビガンも既に、新型コロナウイルスの治療に利用されていると報道で知っている。ということは、「多分効くだろうな」と藁にも縋る形で利用されていることになる。このアビガンについて、朝日新聞(2020年9月21日 朝刊)に、「富士フィルム系 治験で効果確認か」とう見出しの記事が出ていた。概要を纏めておきたい。

 <9月中旬まで実施した臨床試験(治験)データを9月20日に精査し、一定の有効性が確認できたもようだ。承認されれば、日本で開発された新型コロナウイルス治療薬としては初めてとなる。申請後は、厚生労働省が有効性や安全性などを審査して、承認するか決める。…アビガンは、これまで一部の病院で、患者の希望と医師の判断で使える「観察研究」という枠組みで使用されてきた。正式に承認されれば、従来よりも多くの病院、患者に使用できる可能性がある。感染初期の軽症の段階で使うことが想定されている。ただ、アビガンは投与すると胎児に奇形が出るおそれがあることがわかっており、妊娠中やその可能性がある女性、相手の男性には使えない。富山化学は3月末に国内での治験を始めた。96人を目標に参加者を募集し、当初は5、6月末に終える予定だった。だが、緊急事態宣言などによって患者が減ったことから参加者数を確保できず、7月以降も治験を続けていた。7月中頃旬頃から患者が再び増えたことで目標数を確保できたのだという。アビガンをめぐっては、政府が4月に閣議決定した緊急経済対策で200万人分の備蓄を盛り込んでいた。5月4日の記者会見では当時の安倍首相が、「今月中の承認をめざしたい」と「発言していた。>
 上記は真海喬生、江口英佑さんという記者の署名記事からまとめた。興味深いので概要を引用した。「・・・有効性が確認できたもようだ。」というようなハッキリしない表現があるが、現状がそうなのだろう。アビガンは、これまで「観察研究」という枠組みで使われてきたのだという。クスリとしての価格はどうなっているのだろうか?興味がある。続報に期待したい。