TomyDaddyのブログ

毎日の健康管理の記録、新聞、雑誌、書籍等の読書について感想を書いていく。

気になる本『日本習合論』を内田 樹さんが出した

 内田 樹さんは武道家である。東京にいたときに、合気会の多田 宏先生のところで合気道を始め、今は神戸で自分の道場も持っている。内田さんは身体から思考する思想家というのだろう。身体論からものを考えて本を書いているひとの文章は、私の感性に訴えるものがある。斎藤 孝さんも身体から考える人であると思う。
 今回の内田さんの本は広告によると、「6年半ぶりの書下ろし、10年ぶりの日本論」なのだという。中身の章立ては次のようだ。

 ▶動的な調和と粘ついた共感、▶習合とというシステム、▶神仏分離神仏習合、▶農業と習合、▶会社の生命力を取り戻す、▶仕事の概念を拡大する、▶日本的民主主義の可能性、▶習合と純化
 この本をだしたのは、京都の「ミシマ社」である。ミシマ社を作った三島さんもユニークな方で、内田さんの影響で合気道をやっているのかもしれない。発刊記念イベント、オンラインというのを10月14日にやると出ていた。内田樹さんと三砂ちずるさん(津田塾大教授)が、「少数派として生きていく」というテーマでやるということだ。「自分と他人の許し方、あるいは愛し方」が話題と広告にある。三砂さんが南米(ペルーだったか?)から帰ってきてところ、勤務していた医学系出版社のたしか雑誌『公衆衛生』で座談会に出てもらったことがる。三砂さんも身体で考えるタイプだった。会議でもその頃は和服で通していた記憶がある。内田さんと三砂さんは、身体論から入るのではないか。オンラインイベントに参加できるかどうか調べてみよう。
 ところで既に私は、三砂ちずるさんと内田樹さんの対談本『身体知―身体が教えてくれること』という本を買って読んだことがる。この本には、「女は出産、男は武道。危険や気配を察したり、場の空気を読んだり、身体に向き合うことでもたらされる、そんな「知性」を鍛えようということが書いてあったのだ。実は、当然だが、内田さんは「知の巨人」でもあるのだ。しかも、合気道はたしか6段か7段だ。いつか内田さんの稽古に参加してみたいものだ。

 同じ日(30日)の、文化面の「明日へのLesson」という欄に、内田さんの別の本『日本の反知性主義』(内田 樹編)について、「著者がとく」という記事があった。興味深い件をひく。

 ―『日本の反知性主義』出版のきっかけを教えてください。
  「みなが知性と考えているものが最近、なんか冷たい、やさしくない」と嫌な直感があったんです。知性って、もっと温かく、触れると幸せになって、人間が生き生きするようなものであるはずなのに。特にネット空間では、短時間でわかりやすく情報を発信する人に価値がある、知性があるとされる。でも、プレゼンテーションのスキルは「自分を賢そうにみせる技術」であって、何度スピーチしても話者自身は賢くならない。・・・・・ネット空間は脳内現象のみで、身体性のない空間。そこで人間がお互いを商品のように格付けしあっているのが現代です。・・・・・」

 内田さんは、心自由に、だらだらしよう、知識より著観「野蛮人」たれ、と言っている。この本は、内田さんが書いているのではなく、内田さんの編集で、赤坂真理小田嶋隆白井聡想田和弘高橋源一郎、仲野徹、名越康文、平田克美、鷲田清一さんらが書いているらしい。何れも、知性の固まりのような人たちでらる。いずれにせよ、この本も興味があるので探てみよう。
(この記事は、寺下真理加さんという記者の構成だ。)