TomyDaddyのブログ

毎日の健康管理の記録、新聞、雑誌、書籍等の読書について感想を書いていく。

「多発性硬化症 腸内細菌と関係か」の記事を読んだ

 多発性硬化症(Multiple Screlosisi:MS)は、中枢神経系の脱髄疾患の一つである。神経系の難病の一つで原因も治療法も確立していないのではないか。

 先日(2020年10月22日)の朝日新聞に標題のような興味深い記事が「科学」欄に出ていた。後藤一也さんの取材記事だ。記憶と記録のために概要をまとめておきたい。

 <「多発性硬化症」が、腸のなかにいる細菌とかかわっていることがわかってきた。ある細菌がいると炎症が起きやすくなったり、逆に病気を発症している人の腸には特定の細菌が減ったりしていたといい、腸内細菌をコントロールすることで発症を抑えるような治療法につながる可能性があるという。・・・・理化学研究所の大野博司チームリーダー(腸管免疫学)らはマウスを使った実験で、小腸に」いる2種類の細菌が炎症を促していることを示し、2020年8月に英国科学誌ネーチャーに発表した。人間の腸には1千種類、数十兆個とも言われる細菌がいる。大野さんらは、多発性硬化症に似た病気を再現したマウスに抗生物質を投与して、腸内細菌のバランスを意図的に変えた。その結果、エリュシペロトリカセエ科という科の新種の腸内細菌がおいなくなると、炎症を抑えられることがわかった。この細菌が病原性を高めているとみられる。さらに、ある乳酸菌の一種がいると炎症が悪化した。神経を攻撃する免疫細胞を体が排除しても、この乳酸菌が増殖させてしまうらしい。大野さんは、「同じような役割を果たす腸内細菌が人にもいるのではないか」と話す。>

 興味深い記事を読んだ。ただ、まだ動物実権段階で、記述にも、「らしい」という推定の表現が使われている。ネーチャーに載ったこと自体が、研究者にとっては大きな成果だが、今後の研究の進展を待つばかりだと思う。