TomyDaddyのブログ

毎日の健康管理の記録、新聞、雑誌、書籍等の読書について感想を書いていく。

『歌言葉雑記』(宮地伸一著)を読みはじめて思うこと

 佐藤佐太郎さんの『短歌指導』をほぼ読んだ。後半「選歌と添削」「批評と添削」のところは後回しにして、今度は宮地伸一さんの『歌言葉雑記』に」取り掛かった。宮地伸一さんは、大正9年生まれで、土屋文明に師事して、アララギの編集員となりアララギの後継者として支えた人と知った。

 『歌言葉雑記』をチョット読みはじめて分かったことは、歌の世界は奥深く、ここまでくると今の私には読みこなせないとわかった。この本の最初に、<「斎藤茂吉全歌集各句索引」につき>というのが載っていた。これは斎藤茂吉の全歌集について索引が作られているということだ。全歌だけなく全句となると膨大なものだろう。惧れ入谷の鬼子母神、というところだ。短歌の世界というのは、これはこれで凄いのだと知った。

 馬を洗はば馬のたましひ冱ゆるまで人恋はば人あやむるこころ(塚本邦雄

 上の塚本邦雄さんの代表作をひいて「人恋はば」に言及している。宮地さんが書いている。
 <なるほどこれはすぐれた歌だと私も思う。ただ一つ気になるのは、「人恋はば」という言い方である。・・・・語法上は、「人恋ひば」が正しくても、「人恋はば」のほうが良いと考える向きもあるに違いない。>

 上のような解説が続いている。チョット水準が高い「歌言葉論」なのだ。水準が高いのは当然で、歌誌「明日香」に連載されたものを本に纏めたのだという。チョット私には歯が立たない。読み通せないかもしれない。