TomyDaddyのブログ

毎日の健康管理の記録、新聞、雑誌、書籍等の読書について感想を書いていく。

「やまなし―クラムボン殺人事件」を読んで思うこと

 「ってばあちゃんおれたちほんとにヤバクなったのだ。」

 こういう、「小説の文体」ってなんなのだろう。おはなしは、あやしい携帯電話で悩み相談というか風俗への勧誘のメールサイトで働いている、「おれ」の話なのである。なんていうか、目茶苦茶おはなしなんだな。これも初出は、「スバル」2003年3月号に載ったのだから、純文学系ということになるのだ。ポストモダンというのは、なにか話の筋があるというのではない。といことで、近代文学における「小説」からの脱却を目指しているということなのだろうか?これまで、読んできた高橋さんの「日本の近代文学史」は極めて正統的な記述だったので、この小説は訳が分からない。やはし、「ミヤザワケンジ全集」とタイトルを付けた全体に意味があるのか? わからない。
 ところで、「やばい」という日本語に近頃は乱れがある。「やばい」は、危ういというようなマイナスの意味とおもっていたが、最近は、「やばすぎる」を、「凄くいい」というような肯定的な意味合いで使われている。日本語の使い方って、難しくてやばすぎるね。