TomyDaddyのブログ

毎日の健康管理の記録、新聞、雑誌、書籍等の読書について感想を書いていく。

『病を引き受けられない人々のケア』(石井 均著)を読みはじめた

 「糖尿病」は目に見えない病である。自覚症状がほとんどない。自覚症状が出てきた時には、他の病気(つまり合併症)が生じてきたことになる。これが恐いのである。新型コロナウイルに罹った場合に悪化の原因のトップが糖尿病と盛んに言われている。

 ■糖尿病-私の場合
 今から20年も前に、私はC型肝ウイルのキャリアの管理の途中で血糖値の高さが指摘された。皮肉なことに、飲み薬でC型肝炎の治療をしていると血糖値が下がって糖尿病も落ち付いていた。今から思うと、C型肝炎治療中は禁酒して、暴飲暴食はしないで睡眠にも気を付けていた。これが健康管理になっていたのだ。
 昨年の12月末には、新型コロナウイルスが今ほどひどくなかったので、那覇旅行を楽しんでステーキを食べて毎日ビールも飲んでいた。帰京して年末年始もおせち料理をたらふく飲んでお酒も楽しんでいた。その結果、2020年2月2日(忘れもしない今から1年前)の糖尿内科の受診時に、血糖値が高く、HbA1cがm(8.4)という近年での最高値を示した。HCVウイルスが消えて気のゆるみがあったのだ。その時から、C型肝炎ウイルスに替わって、血糖値の管理が私の健康管理の指標となった。2020年5月の受診で、HbA1cga7.4に下がり、以降、7.2→7.1と順調に推移している。
 そして、本来なら1月20日(水)が本年(2021年)最初の糖尿病内科の受診日であった。しかし、1月7日から新型コロナウイルの感染拡大第3波の影響で、首都圏に緊急事態宣言が発令された。そのために次回受診日を3カ月遅らせて4月13日(水)に変更した。血糖値管理の薬(グリミクロン)は処方箋をFAXで調剤薬局に送って頂いて入手した。したがって、受診していないので果たして血糖の管理が上手くいっているかはわからない。ただ、1月3日から節酒して、毎日の散歩と木刀振りを行っている。その結果、体重は60キロ、体脂肪12~13%を維持している。

 ■病を引き受けられない人々のケア■
 石井均さんの『病を引き受けられない人々のケアー聴く力、続ける力、待つ力』という本は、雑誌「糖尿病診療マスター」に随時掲載されてきた対談(インタビュー)シリーズの中らから、10編をまとめたものである。本のタイトルの、「病を・・」は実際は、「糖尿病を・・・」である。敢えて、「糖尿」の二文字を除いたのは、「糖尿病」にかかわらず普遍性のある概念と捉えたからであろう。

 第1話と第2話は、心理学者の河合隼雄さんとの対話である。この対談は、2004年10月17日、東京(帝国ホテル)で行われた。河合さんはこの時から3年後の2007年7月19日に急逝された。この折の対談は、河合さんの置き土産のものだ。石井さんはこの時の対談で、河合さんから「糖尿病医療学研究会」を作ることを薦められている。いわば、石井さんの糖尿病臨床は、河合さんとの対談でそれまで漠然として方向性が明らかになったのだろう。

 河合 いまの事例を聞いていて、私は大変感激しました。そのお話を、先生が糖尿の学会なり研究会なりに話されたら、それだけでずいぶん勇気をもつ人が出てくると思うんですよ。同じような医師なり、看護師が、似たような人がきた場合に「あ、これは」ダメだ」とは思わないようになるでしょう?「あの先生のときに、ああいうことが起こったじゃないか」とおもうだけで、ほかの人の治療法や勇気を変えていくわけです。すごい意味があるでしょう?
 ただ、学問的にいうと、ほとんど意味がない(笑)。そうでしょう。
 石井 はい。

 この対談から10年後の2014年に、石井さんは「糖尿病医療学研究会」を立ち上げた。そして、糖尿病医療学研究会は、研究会を積み重ねて、現在では「糖尿病医療学会」へと発展しているようである。糖尿病という病は、治る病ではなくて一生涯を共に生きていくという病となると、その「ケア」は一筋縄ではいかない。かくいう私も糖尿病をかかえて生きている。今日も、12000歩の散歩と、41回の踵落とし体操と、木刀振り110回を励行した。これで私は糖尿病と共に生きているのである。

 (更新予定)