TomyDaddyのブログ

毎日の健康管理の記録、新聞、雑誌、書籍等の読書について感想を書いていく。

『あの人と短歌』(穂村 弘)を読む

 「神はいるのではないか」とふと思うことがある。随分前、旧ソ連時代のロシアに行ったことがる。ロシアの市内の交通機関トロリーバスに乗ると、自分で乗車券をかってボックスに入れる方式だったと思う。検札もなくて車掌もいないと無賃乗車ができてしまう。「みんなお金はらっているの?誰も見ていないじゃいの?」といったところ、「神様がみてる」と現地の人から言われたことがある。「ああ、キリスト教の国には神様がいるんだ、天の神様っていううものね・・・」と思ったことがある。日本でも「汎神教」という見地からすると至るところに神様はいる。家敷神様、道祖神、古木にも神様が宿っているのである。そういう意味では周り中が神様だらけでらる。これはキリスト教という一神教とは違って多神教であるが神様がみている。
 今回も「神がいるのではないか」という経験をした。今週の月曜日(2月22日)には、午後から税務署に確定申告に行った。分離課税の計算方法が間違っていたので税務署員との相談だけで切り上げた。時間があいたので農協のATMでお金を引き出して、その後で近くの図書館で税務申告書類の修正を行った。一時間くらいして電話が携帯にかかり、私の財布(免許証とクレジットカード2枚)がATMのところに置いてあり、次の利用者が農協のデスクに届けてくれたとのことだった。「神が救ってくれた」と。私はその時に思った。この財布が紛失したのは、今回で三度目なのだ。私は残心が不足しているためか、物忘れや落とし物が多い。しかし、失せものが戻ってくることも多い。「神様がみている」のではないかと思う。神様が私の「バカ」のつく真正直な「申告」に応じて、失せたかもしれない財布を返してくれたのかもしれない。やはり「神様が見ている」のである。

 さて、読み始めたばかりの『あの人と短歌』は「リクエストがあり、次の人が待っているから早めに返却をするように」とのメールが稲城図書館から届いた。穂村さんの本は人気があるらしい。この本は穂村さんが16人の気になる「あの人」とかわした「短歌談義」を一冊にまとめたものである。返却が迫っているので最後の16人目の俵万智さんとの対話のみを読んだ。
 <「おばあちゃん次は何色?」子は問えり米寿をベージュと聞き間違えて

 これは、俵万智さんがこどもさんを詠んだ歌集「オレがマリオ」に入っている歌らしい。橋本高校の国語の先生だった俵さんは、恋の歌を詠んだが結婚はせずに未婚の母となり、子育てをしていると聞いたことがある。2011年の東日本大震災の後には、子どもさんと石垣島に移住したが、そのあと九州・宮崎に移り住んいるらしい。やはり短歌は、人のこころと精神を強靭にするもののようだ。俵さんは、早稲田大学時代に、たまたま歌人佐佐木幸綱さんの文学概論のよう講義を受講して、あとから佐佐木さんが歌人だと知って自分も短歌を作るようになったのだという。こういう件がある。
 <穂村 俵さんは、若い世代の歌人で好きなひとはいらっしゃいますか?
  私の所属している結社「心の花」の代表・佐佐木幸綱さんの息子さん、佐佐木定綱さんはすごくいい歌人になれたと思います。>
 穂村さんとい俵さんは,1962年生まれとのことなので私よりも、17歳も若い人である。

 穂村さんの「短歌の友人」が面白かったので、『あの人と短歌』を借りてきたが、返却しなければならいので、続きの読後感想は後日にまわす。