<日本海沿岸や東日本にはチカモリ遺跡(金沢市)、真脇遺跡(能登半島)、三内丸山遺跡(青森市)などそうした巨木文化遺跡が数多くあり、縄文人の遺魂を伝えている。その縄文人たちがベーリング海峡を渡り、北太平洋沿岸の北米インディアンの始祖となり、森を尊ぶ祖先の血がトーテムポール芸術を生んだのではないか、というのが本書の趣旨なのだが、さて読者の考えはいかがだろうか?>
(『ラストカムイ』あとがき)
上記の芦原伸君の大胆な仮説を読んですぐに、日沼頼夫さんの提唱した「ウイルス人類学」のことを思い浮かべた。
日沼さんには1980年~1990年代に、ATL(成人T細胞白血病)、そしてエイズウイルスを中心にウイルス学の取材で随分お世話になった。ATLの発見は日本人による大発見あり、医学医療のエポックメイキングでもあったのだ。日沼さんは、ATLウイルス研究から、「日本人の起源」と「人類の移動」をウイルスの移動を手がかりに追い求め大胆な仮説を提起していた。
そこで、日沼さんの関連書籍をインターネッで探しだして、本日借りてきた。
(1)新ウイルスン物語り―日本人の起源を探る(中公新書)
(2)ウイルスと人類(勉誠出版)