TomyDaddyのブログ

毎日の健康管理の記録、新聞、雑誌、書籍等の読書について感想を書いていく。

週刊誌って「やばいか」という観点か考える週刊誌評

 大相撲というものが子どものころから好きだ。というより私の子どもの頃には角力くらいしか楽しみがなっかた。吉葉山鏡里栃錦若乃花らが四横綱の時代があった。
 ところで、今日から大関朝の山が休場した。不要不急の外出を繰り返していた。つまり本場所中に飲み歩いていたらしいのだ。新型コロナウイルス禍の中で倫理規定違反をおこしたということだ。週刊文春が朝の山のことを報じたので、相撲協会も朝の山を処分せざるをえなくなったようだ。
 ということで、今日は「週刊誌」についての興味深い記事に触れたい。
 「ひもとく―週刊誌編集者たち」というタイトルで、作家でアイドル評論家の中森明夫さんが、「人間くさいスキャンダルを追って」というタイトルの記事を朝日新聞(5月22日)に書いていた。中森さんのことは、高橋源一郎さんの本で知って、『寂しさの力』という本を読んだ。中森さんの件の『寂しさの力』は常識的な書きっぷりだった。実際の中森さんはもっと自由で一風変わった人と見ている。中森さんは、週刊誌の編集者をとりあげた三冊の本をとりあげて解説していた。
(1)森 功『伝説の編集人 斎藤 十一』(幻冬舎
(2)柳澤 健『2016年の週刊文春』(光文社)
(3)元木昌彦野垂れ死に ある講談社・雑誌編集者の回想』(現代書館

 「週刊朝日」「サンデー毎日」が創刊されて来年で満百年になるんだと言う。週刊誌は、つまり新聞社系が先行していたのだ。ところが、1956年に、新潮社から「週刊新潮」が創刊された。出版社に週刊誌が作れるはずはないと言われた。それが成功すると、3年後に「週刊文章」(文藝春秋社)、「週刊現代」(講談社)等の出版社系週刊誌が創刊された。

 (1)森さんの本は、「週刊新潮」を創刊した新潮社の編集者だ。新潮社の天皇と言われた凄腕の編集人だという。1981年に写真週刊誌「フォーカス」を創刊したのもこのひとだという。たしか、「フォーカス」は、200円位だったので私もよく買って読んだ。「フォーカス」の真似をして講談社が出したのが「フライデー」だった。「フライデー」に写真を載せられたビートたけしさんが、怒って殴りこんだ事件も起こった。他にも写真週刊誌は,でたが、10年を経ずして終刊においこまれた。

(2)こちらは、「週刊文春」のことを書いている。「週刊新潮」が、斎藤十一の独裁なの対して、「週刊文春」は、チームプレーの雑誌なんだと言う。最近では、「週刊文春」に睨まれて取り上げられたら逃げられないような感じもする。「文春砲の砲手は傷だらけ」なんだそうだ。撃つほうも命がけということなんだろう。

(3)著者の元木さんは、戦後(昭和20年11月)生まれで、「フライデー」「週刊現代」の編集長を歴任したひとの回想だという。経費も飲み代も使い放題、野蛮で豪快な時代の「日本で一番危険な編集者」の回顧録なんだと言う。私よりも、一歳年上のこのひとの本を読んでみたい。中森さんは、こう書いている。
 <『野垂れ死に』という署名に込めた、これはかってあった人間臭い「週刊誌の時代」への挽歌のようである。>

 以上のような評伝の解説をよんむと、週刊誌の編集者は私にはとても無理だったと思う。医学系新聞と雑誌の編集者だった私は、せいぜい地味な医学の分野があっていたとも思う。いま、「私の『医人』たちの肖像」という回顧録を書いている。結構面白いのでもう少し続けてみることにする。