TomyDaddyのブログ

毎日の健康管理の記録、新聞、雑誌、書籍等の読書について感想を書いていく。

朝日歌壇を読んでみた

 今日も朝日歌壇を読んだ。

<山をくだり里をめぐりて田をみたす明るく笑うような水の音(松坂市 こやまはつみ)>⇒ 佐佐木幸綱選:「水を主語にして田圃水張りをうたったアイディア」と、佐々木さんがコメントしている。この歌は、目で見て耳で聞いて詠んだものだと思う。

<決断のできぬ総理は常に言う「総合的に判断する」と(観音寺市 篠原俊則)>⇒高野公彦選: 篠原さん、今週も選ばれている。こいれって、いい歌なんだろうか。「総合的に判断する」っていうのは当然のことで、一つの決断ではないか。私は総理の味方というのではないが、批判のための批判の歌のように思える。

<六割が改憲望む四割に私はいよう初夏の空見る(観音寺市 篠原俊則)>⇒永田和宏選: 「篠原さん、大勢に流されず、自分の信念を確認したいもの」と永田さんがコメントしている。憲法改正のことを詠んでいる。この気持ちを上手く詠んだと思う。篠原さん今週も2作品が載っている。

<ひまわりの種蒔きゴーヤの苗を植え日焼け止め買い夏をまつなり(岸和田市 西村 史)>⇒ 馬場あき子選: この歌は、ややもすれば平凡な歌なんだと思う。あたりまえの日常を平凡に詠んだところが非凡なんだろうか?

スピノザのレンズ磨きの手つきまね家々めぐり郵便を差す(浜松市 尾内甲太郎>⇒佐佐木幸綱、高野公彦さんの共選だ。この歌の情景はわかるが、「スピノザのレンズ磨き」が分からない。スピノザって哲学者のスピノザではないのか?調べてみたら、オランダの哲学者のスピノザは、レンズ磨きによって生計をたてたという有名な伝承があるんだという。
 「スピノザのレンズ磨きを飲みながら『エチカ』を読む」なんて歌もある。ここでの、「スピノザのレンズ磨き」は、コーヒーの銘柄で、『エチカ』はスピノザの本だ。

<初めての給食放送こんだては大和茶(やまとちゃ)クリームスパゲティです(奈良市 山添 葵)>⇒ 高野公彦、馬場あき子さんの共選。山添さんは中学生かな。

<はじめての六じかん目の木曜日かえったらママとカルピスをのむ(奈良市 山ぞえそうすけ)>⇒ 高野公彦、永田和宏さんの共選。やまぞえそうすけくんは小学生かな。兄弟歌人なんだね。

<ばばとるすばん「マリオパーティ」をおしえたよ学校の先生なのにへたくそだな(蒲郡市 みやしたせな)>⇒ 永田和宏、馬場あき子共選。 マリオパーティって、任天堂のゲームなんだね。ばばや爺は知らないよ。これも小学生歌人の歌かね。

以上より、今週の私の秀歌は、以下にする。

屋久島のその大いなる屋久杉は人を好いてはいない気がする(焼津市 十(つなし)一(はじめ))>⇒ 永田和宏選: この歌はチョット意表をついている。面白い。