TomyDaddyのブログ

毎日の健康管理の記録、新聞、雑誌、書籍等の読書について感想を書いていく。

本が友だちー私の読書記録のために

 「老いる」は近頃の本のキーワードのようだ。『老いる意味』という森村誠一さんの本が、今年の初めころに、中央公論社から出た。読みたいので、すぐに稲城図書館にリクエストした。半年以上経過するが未だに順番が回ってこない。文藝春秋の9月号に、<森村誠一うつ病を乗り越えた「夫婦の照明」」というのを奥さんの森村千鶴子さんが寄稿していた。「老人性うつ病認知症との壮絶な戦いの日々を夫人が語った。」というキャッチーな言葉書いてあった。読んでみると、「壮絶なたたかいの日々」はあまり書いてなくて、「森村誠一がいかにして作家になりしか」が書いてあった。文藝春秋社の近くの、日本都市センターホテルで働いていた森村さんは、近くにできたホテルニューオータニに移籍した頃から文章を書いていて、ホテルをやめて作家になった。森村さんが、ホテル都市センターができたときに、大阪のリーガロイヤルホテルから移ってきて、やはり都市センターホテルに就職した後に奥さんとなった千鶴子さんと知り合ったとのことだ。その出会いとその後の日々が書いてあった。
 本日の朝日新聞の広告に、『老いる意味-うつ、勇気、夢』が載っていた。<「老人性うつ病」を告白し、克服した作家・森村誠一の話題作>という宣伝文句が書いてくある。この隣には,『老いの福袋』(樋口恵子)の広告が載っている。<ころんでも立ち上がろう!「ヨタヘロ期」を明るく生きるヒントが満載>との宣伝文句が、こちらには書いてある。人生100年時代の痛快エッセイ、どこから読んでも面白い!だ、そうだ。
 以上の、2冊の本は、立派においている二人のひとの告白エッセイなんだと思う。出版社もこういう本で、読者を得て売る上げを伸ばすのであろう。読んで、高齢者に勇気を与えてくれるのなら、その本も読む価値がある。読んでみよう。

 コロナ禍で蟄居しているので、あるいはコロナとは関係なく、私の友達は読書となっている。昨日は、稲城図書館から、5冊の以下の本を借りてきた。
 宇野千代『幸福の言葉』(海竜社)
 多田富雄『わたしのリハビリ闘争―最弱者の生存権は守られたか」(青土社
 宮本輝 選『父の目方』(光文社)
 ほしよりこきょうの猫村さん1』(マガジンハウス)
 中井久夫『時のしずく』(みすず書房

 以上の5冊の本のどれも全読みはしていない。だが、いずれもよい本だ。

 <人間とは動く動物である。生きることは動くことである。生きている限り毎日、体を動かさねばならない。
 頭で考えるだけのことは、何もしないのと同じことである。私たちは頭で考えるのではなく、手で考えるのである。手を動かすことによって、考えるのである。>
 宇野さんの本の、「行動力の力」から引いた。この本は、実は、宇野さんがいろいろなところに書いた言葉を、海竜社の編集者が編纂したものだと思う。こういう本は実は、「まがいもの」なんだが、面白い。
 巻末の、宇野千代さんの年譜を読むだけで圧倒される。瀬戸内寂聴さんよりも大物の感じがする。
 ほかの4冊の本も実に興味深い、中身のある本である。追々、感想を書くことにする。