TomyDaddyのブログ

毎日の健康管理の記録、新聞、雑誌、書籍等の読書について感想を書いていく。

「国立ハンセン病資料館」があるんだ

 「国立ハンセン病資料館」の新館長に、内田博文さん(75歳)という記事が、朝日新聞(2021年9月29日)の「ひと」欄にでていた。記憶と記録のために概要をまとめておきたい。
 こういう書き出しだ。
 <コロナ禍のいきすぎた「自粛警察」の動きは、かつてハンセン病患者と家族を地域社会から排除した運動に重なると感じる。今夏、ハンセン病をめぐる歴史と教訓を伝える東京の資料館のトップに着いた。>
 国立ハンセン病資料館は、東村山の多磨全生園のところにあると知った。設立の目的は、ハンセン病療養所入所者等に対する補償金の支給等に関する法律に基づき、ハンセン病に対する正しい知識の普及啓発と、ハンセン病回復者に対する差別解消と名誉回復を図ることにある。

 内田さんは、「ここを訪れた人が、自分は差別に加担していないだろうかと考える、鏡のような場にしたい」と言っている。
 大阪府の出身で、刑事法が専門の法学者だ。九大教授だった25年前に、ハンセン病と出会う。初めて療養所を訪ね、らい予防廃止後も、本名や社会とのつながりを失ったままの人たちを目の当たりにした。
 2001年の国賠訴訟判決後、検証チームに加わり人権被害を調べた。なかでも「胎児標本」はわすれられない。生まれてくることがゆるされなかった子がホルマリン漬けにされていた。
 資料館設立から28年。元患者が生きぬいた軌跡は、来館者に生きる意味を問い続ける。
 「国が過ちを繰り返さないため、差別をなくすため、僕は力をつくした」と内田さんはのべている。

 内田さんは、私と全く同年齢だ。こういう人もいるんだね。私も後期高齢者なんて言ってられないな。