朝日歌壇が駆け足で来る日曜日!
<原爆死の父は机上で笑みており娘(こ)が米人になりしを知らずに(アメリカ 大竹幾子)>⇒永田和宏、佐佐木幸綱共選: アメリカの大竹さんは常連の投稿者だ。翌入選している。「むりやりに英語に戻る昼寝覚」というい俳句が、長谷川櫂さんに選ばれている。何時も、歌壇と俳壇の両方に投稿しているようだ。
<実習も中止になってひたすらに二十歳の秋の空想をする(富山市 松田わこ)>
<枝豆をポコポコ食べて星空を見上げる今日もまあまいい日(富山市 松田梨子>
<犬やねこ、ハムスターまで参加するオンライン授業5分休けい(奈良市 山添 葵)>⇒うえの三首は、馬場あき子さんが選んだ歌だ。三人とも若いひとたちだ。山添さんは、中学生くらいなのかな?若いうちから、歌を作ると意識的に生きる人になるのかもしれない。
<コロナには動かぬ議員が総裁の不出馬を知り蠢き始める(観音寺市 篠原俊則)⇒佐佐木幸綱選: 篠原さんは先週も選ばれていた。このような、政治を詠う世相の歌には何かの意味があるのだろうか?全くに感動を呼ばないと私は思う。
<老衰を恐れず歌の「自分史」を詠むべし色川先生逝けり(我孫子市 松村幸一)>⇒佐佐木幸綱選: 色川大吉さんのことを詠んでいるんだね。
夫逝きてもうあんたしかいやへんねん犬の名を呼ぶ一人の朝に(京都市 中西冨二子)>⇒高野公彦選:「寂しさを和らげてくれる飼い犬。京都弁が歌に味を添える」と高野さんがコメントしている。
やはり、短歌は難しい。子どもさんたちがあんなにも毎日を詠えるのはなんだろう。今週の私の一押しは、
老衰を恐れず歌の「自分史」を詠むべし色川先生逝けり(我孫子市 松村幸一)