TomyDaddyのブログ

毎日の健康管理の記録、新聞、雑誌、書籍等の読書について感想を書いていく。

瀬戸内寂聴さんが生ききった―訃報に触れて思うこと

 小説家の瀬戸内寂聴さんが昨日(2021年11月10日)に心不全で亡くなったとテレビの報道で知った。99歳だった。つい最近、瀬戸内さんの『花芯』という小説を稲城図書館から借りて読んだばかりだ。日野原さん90歳と瀬戸内さん80歳くらいの時の対談本も読んだばかりだった。タイトルが、「生きる」ではなくて、「生ききる」というものだったので、たんに生きるのではなくて、「生ききる」というのは、ずーっと力強く生きることなんだと思った。瀬戸内さんが、源氏物語現代日本語訳に取り組み始めたのが、74歳で完成まで十数年かかったというようなことを書いていたので感心した。日野原さんも、新しいことを始めるのに年齢は関係ないというようなことを言っていた。いつでも、始めることはできるのだという。「もう年だから・・・・」と自分で、自分の始めるを閉じてしまう飲みのが、老いる、ということになるのだという。
 瀬戸内さんの、最後はたぶん随分と突然のことだったのだろう。新聞やテレビも報道が頗る少ない。突然過ぎて、テレビ画面の準備もできなかったのだろう。
 つい最近、瀬戸内さんと不倫関係であった作家の井上光晴んの娘さんが『あちらにいる鬼」という小説で、瀬戸内さんと井上光晴とその奥さんの三角関係を、子ども(娘)の目で見た瀬戸内さんを描いている。これを私も読んだ。こういうすごい生き方ができる女性も男性もいるんだと知ると、小説家というものは業の深いものだと思う。