TomyDaddyのブログ

毎日の健康管理の記録、新聞、雑誌、書籍等の読書について感想を書いていく。

ソトロビマブ 英製薬大手グラクソ・スミスクライン 「オミクロン株に有効」と発表

 英製薬大手グラクソ・スミスクライン(GSK)は、12月7日、新型コロナウイルス感染症の治療薬ソトロビマブが、変異株であるオミクロン株にも有効だと発表した。
 グラクソ・スミスクラインといえば、エイズ治療薬のAZTを開発したバローズ・ウエルカム社が名称を変更した会社だ。ソトロビマブという薬は、どのような作用機序で新型コロナウイルス感染症の治療薬となったのだろうか。興味深いことだ。そこで、上記の記事(朝日新聞夕刊、12月8日)からまとめておきたい。
 ソトロビマブは、高齢者や基礎疾患があり、重症化リスクが高い軽症や中等症の患者の治療に使える点滴薬として、日本では9月に国内での製造販売が特例承認された。
 GSKの発表によると、オミクロン株の疑似ウイルスを使った試験で、ウイルスが細胞に感染するのを妨げる中和抗体が、有効に作用していることを確認できたという。GSKの研究開発トップのハル・バルン博士は声明で、「試験データは、この中和抗体がオミクロン株を含み、懸念される変異株全てに効果があると示している」と述べたんだという。治験では、ソトロビマブを使うことで、有効成分を含まない偽薬の場合と比べて、死亡や入院の割合が79%少なくなったという。(ロンドン=和気真也さんの記事だ)

 上の記事を読むと、ソトロビマブがかなり期待のできる薬だと思える。詳しい作用機序の解説を読みたい。

オミクロン株って何だ
 日本の新型コロナウイルス感染者が随分減ってきた。このまま、第六波の感染拡大が起きないことを祈るばかりだ。こんな中で、オミクロン株に感染した4人目の患者が、本日、12月8日に確認された。ナイジェリアからの入国者とのことだ。
 「オミクロン株 なぜ警戒―大流行した変異株より多くの変異」という、大きな見出しの記事が、朝日新聞朝刊に出ていた。概要をまとめておきたい。
(1)オミクロン株のスパイクの変異は36か所ある。アルファ株は10か所、デルタ株は9か所。変異の数が圧倒的に多い。かつ、ほかの変異株で感染力を高めていると指摘されてきた変異を複数持っている。
(2)ワクチンの効果がおちる可能性、抗体カクテル療法の効果がおちる可能性がある。(大阪大学微生物研究所 荒瀬尚教授の言)
(3)南アフリカの研究グループは、一度感染した人が再び感染するリスクが、ベータ株やデルタ株よりも大幅に高いとの分析結果がでている。
(4)WHOは、オミクロン株は、11月30日、感染力が上がっている直接的な証拠はまだないが、再感染のリスクが高まっている可能性がある。

 以上を読むと、オミクロン株が極めて高い感染力があると決まったわけではないようだ。

気になる本『モデルナはなぜ3日でワクチンをつくれたのか』
 一般的に、ワクチン開発には10年もの年月がかかると言われる。新型コロナウイルスのワクチンが1年余でできたのには理由がある。つまり、メッセンジャーRNAを用いたワクチン開発は、新型コロナウイルスが出てくる前から研究を進めていたのだという。「備えあれば憂いなし」というが、未知のウイルス出現に備えて既に研究が進められていたのだ。
 上記の興味深い本の著者は、田中道昭(立教大学ビジネススクール教授)さんという人だ。この方は何者なんだろう。医師ではなさそうだ。

 <モデルナの本質は、mRNAワクチンを使ったデジタル製薬企業。アップル、アマゾン、アリババも狙う、エコシステム覇権を説く。>
 上のようなキャッチフレーズが書いてある。読んでみたい本だ。