北大露文の旧友RBが2021年12月20日に亡くなった。余りにに早い退場に言葉がない。75歳だった。
『黄金の女たち―私の作家遍歴Ⅰ』(小島信夫)を読み始めた。本を読みながら、「過ぎ越し日々」を想いながら過ごしたい。小島信夫の『私の作家遍歴Ⅰ〜Ⅲ』は、雑誌「潮」に連載したものを本にしたものだ。 この本は、小泉八雲(ラフ化ディオ・ハーン)を描くことから始まっている。
<ハーンは、1890年、つまり明治二十三年の日本にやってきた。議会が出来る年であり、西南戦争から十三円年しかたっていない。森鴎外がドイツから帰朝して陸軍軍医学校や陸軍大学校教官となってから二年たち、この年には「舞姫」を書き、最初の妻と離婚していたときにあたっている。ついでにいっておくと、夏目漱石は学生であった。>
ところで、2019年年の春に、私はRB君と千駄木で逢って森鴎外記念館を訪問した。そのあと、千駄木から上野公園まで散歩して、上野のレストランでビールを飲んで歓談の時を過ごした。千駄木は車谷長吉さんんが棲んでいた場所で好きなところだった。
今後、「私の作家遍歴」を読みながら感想を書いていきたい。小島信夫はトルストイ、ドストエフスキーまでロシア文学を実に読み込んでいるのに驚く。