TomyDaddyのブログ

毎日の健康管理の記録、新聞、雑誌、書籍等の読書について感想を書いていく。

朝日歌壇と朝日俳壇を読む

   歌壇俳壇を読む前に、「俳誌『ホトトギス』」という記事を読んだ。「理念守り抜き 1500号」なんだという。
 月刊雑誌「ホトトギス」が、昨年12月号で1500号を迎えた。主宰の稲畑廣太郎さん(64)が、ホトトギスの俳句づくりの理念「有季定型」「花鳥諷詠」守り抜いてきたのが長く続いた理由だと言う。

 ホトトギスは、正岡子規を中心とする俳誌として子規門下の柳原極堂が「ほとゝぎす」の名称で、1897年(明治30年)に創刊した。翌年、高浜虚子が発行人を継承して、1901年(明治34年)に名称を「ホトトギス」と改めた。その後、高浜年尾稲畑汀子、廣太郎と虚子の子孫が主宰を引き継いできた。
 そうなんだ、この間、朝日俳壇の選者を降りたばかりの稲畑汀子さんは、虚子の子孫なんだと知った。
<俳句は17音しかないけれど、森羅万象を込めることができて、大交響曲匹敵すると思っています」と、稲畑廣太郎さんが言っていると、新聞に書いてあった。

 さて、本日の歌壇、俳壇に移る。
 <白菜の採り尽くされて畝消えし(枚方市 樋口正太郎)>⇒大串 章選:白菜は冬の季語だろうか。冬枯れの風景を詠んでいるだけでなんていうことのない句だ。しかし情景は目に浮かぶようだ。
<この道や赴くままに去年今年(三鷹市 小原英之)>⇒高山れおな選: これもどういうことのない句なんだが・・。いつも散歩している道も大切なんだ。
<汀子選終焉といふ年惜しむ(今治市 横田青天子)>⇒長谷川櫂選: 稲畑汀子さんが選者を降りたことを詠んでいる。

俳句はやはり、17文字で人生をそして風景を切り取るんだと知った。130年くらいの歴史のあるすごい文芸なんだろう。金子兜太さんが、季語も無視した自由俳句を詠んだのに対して、稲畑さんは有季定型俳句に拘ったらしい、と知った。

 さて、次に歌壇に移る。今週も、観音寺の篠原俊則さん、奈良市の山添兄弟が選ばれている。社会詠とこどもの歌が私にはチョット理解と言うか感動を覚えない。自分が歌を詠めない情けない気持ちと僻みもあるんだが・・・。
<「ふざけんな」国の隠蔽体質を鋭く衝けり赤木氏の妻(観音寺市 篠原俊則)>⇒佐佐木幸綱選:<「認諾」で裁判終わらせ森友を蒸し返させぬと釘を刺す国(京都市 森谷弘志)>⇒佐佐木幸綱、高野公彦、永田和宏共選: 「第一〜第三首、「認諾」によって裁判を終結させた森友問題を納得できないとする歌が断然多かった中の三首」と佐佐木さんがコメントしている。
 「認諾」って何だ。調べてみた。これは、民事訴訟で被告側が原告の請求を正当と認め、裁判を終わらせることを言う。認諾は訴訟を強制終了させる、いわば奇策ともいえるが、原告側の同意は要せず、手続き上の問題はない。原告側は訴訟当初から国側が認諾する可能性を懸念していた。酷いもんだ。赤木さんの妻の主張を認めても裁判を終わらせたんだ。

<賠償金払って「森友」を隠すこと妻の願いを踏みにじること(観音寺市 篠原俊則)>⇒高野公彦選:
<サンタさん気をつけて来て弟がいっぱい罠をしかけています(奈良市 山添葵)>⇒高野公彦、永田和宏、馬場あき子共選:
<全力ではしって帰るクリスマスが早く来てくれそうな気がする(奈良市 山添聡介)>⇒高野公彦、永田和宏共選:

<四百字の原稿用紙に五百字を詰め込んだよな孫のおしゃべり(下野市 石田信二)>⇒永田和宏選: 石田さん、幸せな爺さんなんだな。

<当世の学生気質(かたぎ)車内ではただうつむいてスマホみるなり(名古屋市 松本毅)>⇒馬場あき子選: 学生だけではないね。