「獣みな漢字一文字山眠る」(神戸市 倉本 勉)⇒長谷川櫂、大串章 共選:「確かにその通り。虎・狼・象・熊・猪など・・・。季語「山眠る」で立派な俳句になった。大串さんの選評である。「山眠る」が季語であるなんて知らない。冬の季語なんだろぅ。
今日も朝日歌壇を読む。
<サンタさんぼくの家にはえんとつがないのにどこから入ってくるの(奈良市 山添聡介)⇒高野公彦選:
<スーパーでクラスメイトに会ったとき子にほどかれし左手に風(奈良市 山添聖子)>⇒永田和宏選:
奈良市の山添さんは、母子で歌人なんだ。もう一人の山添葵さんは姉の方だろうか?お母さんも子どもも歌人だ。日本語って面白いんだろうな?
<文通費庶民はきっと忘れるさ年末年始過ぎる頃には(観音寺市 篠原俊則)>⇒永田和宏選:「篠原さん、民衆はすぐに忘れると言ったのはヒットラーだった。忘れてはならないことは何度でも口にしたいもの。」と永田さんがコメントしている。ただ、この世相詠はそれだけのことでは?
<さんたさんにおてがみかいたおもちゃのれいぞうこくださいいいこにするよ(蒲郡市 みやしたさあや)>⇒馬場あき子選: みやしたさんは、時々、入選している。これって!うたというより、こどもの可愛い言葉だね。これを採用することで、こどもの言葉を育てる意味はあるんだと思う。歌はそこまで自由なんだ。
<転倒しメガネ壊して眉切りぬ来年はいいことありますように(和泉市 長尾幹也)>⇒佐佐木幸綱選: 長尾さん、長い闘病の中で歌を頼りに生きている。
<親ガチャと言わず誰もが耐えている孤立無援のヤングケアラー(川崎市 小島 敦)>⇒佐佐木幸綱選:「第一首、「親ガチャ」「ヤングケアラー」といった新しい語を使って、切実な問題をクローズアップする。と、佐々木さんのコメント。
毎週、朝日歌壇を読んでいると、やはり「世相歌」が多い気がする。もっと「私歌」が読んでみたい。
<わかってる 大事なことは君がいないことではなくて君がいたこと(和泉市 星田美紀)>⇒永田和宏選:
この歌は「私歌」だ。妻(夫)に先立たれた歌だろう。結婚てなんだ、家族ってなんだ。