TomyDaddyのブログ

毎日の健康管理の記録、新聞、雑誌、書籍等の読書について感想を書いていく。

私の「医人」たちの肖像(155 )― 福岡伸一さんと『プリオン説は本当か?』を読みながら思うこと

●(155) 私の「医人」たちの肖像― 福岡伸一さんと『プリオン説は本当か?』を読みながら思うこと

 稲城図書館に福岡伸一さんの書かれた2冊の本をリクエストした。直ぐに借りてきて読み始めた。
(1)もう牛を食べてても安心か(文藝新書、2004年12月20日
(2)プリオン説はほんとうか?―タンパク質病原体説をめぐるミステリー(講談社 ブルーバックス 2005年11月20日
 この2冊の本は、ほぼ1年の間をおいて続いて出ている。もしかしたら、福岡さんは同時に執筆していたのかもしれない。切り口が少し違うだけで、プリオンに迫る同じテーマである。

 さて、シリーズ・ブログ<私の「医人」達の肖像>の第37回で、「プリオンとアルツハイマ―病」のテーマで、神経病理学者の石井 毅(当時、都精神研所長)さんに、インタビューしたのは1985年2月21日(木)のことだった。牛の海綿状脳症(狂牛病)の原因を探していた米UCSF(カリフォルニア大学)のプルシナー(Stanley B. Prusiner)が、仮説上の存在だった感染因子をつきとめ、この因子を「プリオン」と命名したのは1982年のことだった。その後の進展の詳細を端折ると、1987年にプルシナーはプリオン研究の業績で、ノーベル生理学・医学賞を受賞した。
 標記の一連のプリオン研究の流れを鑑みながら、福岡さんの上掲の本を、読んでみたいと思いたった。(2)「プリオン説はほんとうか?」は以下のような趣旨で書かれているんだという(まだ、読み始めたばかりなんだが・・)。
 <遺伝子を持たないタンパク質が感染・増殖するという新しい発病機構を提唱し、ノーベル賞を受賞したプルシナーの唱えるプリオン説は、狂牛病対策など公衆衛生にも、重大な影響を持ち、科学的事実として受け入れられている。しかし、プリオン説はいまだに不完全な仮説であり、説明できない不可解な実験データも多い。はたして、プリオン説は、ほうんとうに正しいのか?>
 面白そうな問いかけである。読みながら感想を書いていきたい。
 読み終えてから、プリオン説は現在はどうなっているのかインターネットでしらべた。福岡さんの本が出た2005年から17年経った現在、プリオン説を覆す研究成果はないようだ。

 ただ、この本は科学読みものとして実に読ませる。第9章 特異的ウイルス核酸を追って、のなかの C型肝炎ウイルスはいかにして捉えられたか、の解説は興味深く読んだ。わらの倉庫から小さなピンを探すがごとき、先の見えない根気のいる作業をして、マイケル ホートンらが、遺伝子ライブラリーの中から、目的とする核酸の断片を釣り上げたのは、1989年のことだった。この結果として私のC型肝炎ウイルスは私の身体から排除された。

 ともあれ、福岡さんのこの本は一読の価値はあると思った。