156)私の「医人」たちの肖像― 大友英一さんと『ぼけになりやすい人なりにくい人』(栄光出版社)
久しぶりに大友英一さんのお名前を目にした。大友英一先生には、在職中に随分長い間お世話になった。大友さん(さんと呼称する)は、東大の沖中内科から浴風会病院に行って、そこで長年に渡って日本の高齢者医療を推進してきた方だ。お生れが東北であり、最期まで東北弁が抜けなかった。あるいは、東北弁を守っていらしたのかもしれない。大友さんは、私が医学書院に勤務していた時代に、「脳と神経」という雑誌の編集委員会で随分ながいあいだお世話になった。まだ、認知症が「老人の呆け」と言っていた時代の、認知症医療の第一人者でであった。
標題に掲げた件の本のタイトルに、「ぼけ」という言葉を残しているのはかえって新鮮な気がする。この本のキャッチコピーはこうだ。「認知症予防10カ条」の提唱者がすすめる、認知症しらずの人生!」大友さんは、こういうことを書いているようだ。
<認知症の治療は困難ですが、予防は可能です。認知症予防の第一人者が、認知症知らずの心豊かな人生を送るために、日常生活で習慣化できる、認知症予防をわかりやすく紹介している。>
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(2022.3.3)
(私の「医人」たちの肖像―(156) 大友英一さんと『ぼけになりやすい人なりにくい人』(栄光出版社)