「ひと」欄にコスガ聡一さんというカメラマンのことが載っていた。朝日新聞(2022年5月12日)朝刊だ。「認知症カフェ」なんというものが、日本にたくさんあるんだという。
〈認知症の当事者や地域の人々が集まって情報を共有し、理解を深める場の認知症カフェ。ここ6年で300ヶ所ほど訪ね歩き、ブログなどで発信してきた。〉
コスガさんは、フリーカメラマンで、俳優や歌手の写真を取っていた。転機は、30代半ばで担った、製薬会社出資の冊子つくり。認知症を診る医師らのインタビューを撮影中に、聞き耳を立てた。認知症との出会いだ。無知を知り、付き動かされたんだという。
「認知症になるのは不運だけど不幸と決めつけない社会にしたい」
こういう動機で、新しい仕事を進めていく人もいるんだ。コスガさんは、まだ45歳の若い人だ。興味を持ち、記憶と記録として書いておいた。