俳壇を初めに読んだ。
<老ゆるとは友の死ぬこと桜散る(横浜市 加藤重喜)>⇒大串章選
:「第三句。友の死を聞くたびに自分の余命を思う」と、選者の大串さんがコメントしていた。まったく、そのとおりだね。
<春潮や堀江謙一ハワイ沖(伊賀市 福沢義男)>⇒小林貴子、長谷川櫂共選:
「春潮」は「しゅんちょう」と読めばいいのかな?堀江さん、83歳だろうか?また、太平洋に独りぼっちなのだ。
次に、歌壇に移る。
<その靴とズボンで夫を見分けたと妻が戦争の惨さを語る(観音寺市 篠原俊則)>⇒佐佐木幸綱:
篠原さん、戦争をしっている世代は、90歳過ぎた親の世代のことを詠っているのか?
<オリガルヒの息子がドバイで享受する豪華ヨットと高級キャビアを(小金井市 神蔵勇)>⇒高野公彦:
高野さん、「一首目、ロシアにオリガルヒ(新興財閥)が幾つかあってプーチン政権を支えているらしいが、実態は不明という」と、コメントしている。実態不明なんなら、何でこんあ歌を選ぶのかな。つまらん歌だと思う。
<捨てられずなんでもかんでもとっておく夫に私もとっておかれる(秦野市 三宅節子)>⇒永田和宏せん:
三宅さん、謙遜した歌を詠んだね。あなたのほうを夫はたぶん大事にしているんだよ。
<かつての日アウシュビッツを解放し手を延べたるはソ連兵なり(長野県 千葉俊彦)>⇒ 馬場あき子選:
ウクライナで戦争が始まってから、ウクライナの歌が多くなってきた。かつ、なだか哀しい世相歌が多い。
歌は時代を切り取るのだね。
<せせらぎに春の光は砕けつつ鮭の稚魚らは海に出ること(山形県 南岡二郎)>⇒馬場あき子、佐佐木幸綱共選
<風にひら花びらひらとひろがれりひとたび地にふれまた風にひら(福津市 岩永芳人)>⇒永田和宏選:
岩永さんの、歌がなんとも面白い。今週の、私の一押しだ。