TomyDaddyのブログ

毎日の健康管理の記録、新聞、雑誌、書籍等の読書について感想を書いていく。

映画「ぼけますから、よろしくお願いします。〜おかえりなさいお母さん〜」を妻と見てきた

 撮影・監督・語り―信友直子さんの標記の映画を見てきた。身につまされる良い映画であった。
 「認知症の母と耳の遠い父ーあれから4年、待望の続編登場」とある。前編も見たような気がする。
 これは、認知症だけでなく、一組の夫婦が、生きて、暮らして、老いて、一部分がわからなくなって、死んでいく物語である。一部分は、感動的であった。死にいく妻の枕辺で、「いい女房だったよ、あの世でも一緒に暮らそうな」と爺おさんが語りかけていた。
 東京で働くひとり娘の直子は、映画の仕事をしている。広島県呉市で暮らす、90代の両親。母の認知症が進み、父は家事全般を仕切る。娘の直子は、両親が老いていく様を映像に収める事にした。認知症になった、母親は脳梗塞を発症して、入院生活が始まる。コロナ禍で、日課の見舞いができなくなった父は、ついに100歳になった。笑い顔と涙が入り混じる一つの家族の物語である。これは、志賀直哉の暗夜行路のような、インテリ家族の物語ではなく、無名な平凡な私たちの家族の物語である。
 見ておきたい映画のひとつだ。