TomyDaddyのブログ

毎日の健康管理の記録、新聞、雑誌、書籍等の読書について感想を書いていく。

朝日歌壇と俳壇を今日も読む

<初めての同期飲み会緊張の待ち合わせ場所にふいの夕立(富山市 松田梨子)>⇒永田和宏、高野公彦共選

<パンパンとまわしを叩く音響く国技館母と前のめりで見る(富山市 松田わこ)>⇒馬場あき子、佐佐木幸綱共選:
<ともだちがキックベースでけった時ボールよりくつが遠くにとんだ(奈良市 山添聡介)>⇒馬場あき子、高野公彦共選

<つくづくと来し方思う同い年重信房子の出所の記事読み(大和郡山市 四方 護)>⇒佐佐木幸綱選:「懲役二十年の刑期を終えて出所した重信房子を歌う作が何首かあった。」と佐々木さんがコメントしていた。私も先に重信房子さんが出所した記事を読んで感慨があった。同世代なんだ。

<酒のこと「液体美女」というらしい夜毎に美女をはべらせし夫(草津市 藤波 舞)>⇒高野公彦選: 作者の藤波さん、夫の酒に寛大な奥さんなんだね。

<寝言でも何か反論している子の足をよけつつ布団に入る(奈良市 山添聖子)>⇒高野公彦選:

 今週も常連入選者の松田姉妹、奈良市の山添さんの母子の歌が冴えていた。

 今週の私の一押しは、佐佐木幸綱さんが選んだ下記の歌にした。

早苗田に良き風吹きて山上の風車が回り島に夏来る(佐世保市 近藤福代)

 ウクライナの戦争の歌がとても多っかったなかで、日本の原風景を詠んだこういう歌も入選していた。

<にくにくしきロシアの兵にもマーマ居て息子の無事を毎日祈る(甲府市 市之瀬 進)>⇒ 高野公彦選だ。

 俳壇も読んだ。

<万年も生きて一度は亀も鳴く(所沢市 藤塚貴樹)>⇒ 長谷川櫂、高山れおな共選: 俳句は切り取りが難しい。亀が鳴くなんて面白いな。

 新聞に稲畑汀子さんの「俳句集成ー5398句」の完成(潮出版)のことがでていた。稲畑さんは、高浜虚子の孫で、朝日俳壇の選者を四十年もなさっていた。引退して暫くして今年の2月に91歳で逝去された。

 「今日は何も彼もなにもかも春らしく」
 「派手としりつつもセーター赤が好き」

 上のような代表句があるんだという。