「勝手にしやがれ」に続いて、ゴダール「気狂いピエロ」を観た。アルテリオ映像館で、ゴダール×ベルモンドという特集をやっていたのだ。
観てみると、これはまいったね、というのが正直な感想だ。50年前の映画だから、その頃はとてつもなく斬新だったんだろう。
<かつての恋人と再会した男が事件に巻き込まれてて、家庭を捨ててパリから南仏に逃避行する。悲しみとユーモアに満ちた傑作」との宣伝がパンフに載っていた。「事件に巻き込まれて」と書いてあるが、事件を起こしたんんではないか。殺しが、自動車どろぼう、強盗やら、なんやら日常茶飯事のように展開する。ベルモンドの最後のことばは「最低だな」なんて叫んだりする。顔の周りにダイナマイトを巻き付けて、導火線にマッチで点火して終わる。ラストシーンの音楽に流れるセリフは、詩人ランボーの一節ではなかったろうか?
いまになって、ゴダールもわからんね。1960年代の怒りの映画だったんだろうか?