「喰う 歩く 寝る」の三つに終始した。川上村での5泊6日の避暑たびが終わった。おまけに可能なときには昼間から缶ビールを飲んだ。自堕落な日々であった。川のせせらぎの音、風のそよめき、草花の香りがこころに沁み込むようだった。「喰う 歩く 寝る」の合間には、持参した『啄木歌集』と『苦海浄土』を読み継いでいた。「啄木歌集」は19歳の頃から読み継いできたものだが、こんかいの旅では啄木の歌はそんなにこころに沁み込むのではなかった。それよりも、『苦海浄土』の重さに圧倒されていた。池澤夏樹さんが、日本の小説10篇の中にこの作品入れたとのことだ。
今日は記憶と記録のために、千曲川源流の里、野菜王国との「信州川上村」について書いておきたい。川上村は信州長野県の中ほど東端にある。かつ、群馬県(南端)、埼玉県(西端)、山梨県(北端)に接している。標高は1300から1400位だろう。
(続)