TomyDaddyのブログ

毎日の健康管理の記録、新聞、雑誌、書籍等の読書について感想を書いていく。

朝日歌壇と俳壇を読む— 八月や御巣鷹山に祈る人

 昨日は合気道の稽古のあとで仲間と飲んで泥酔した。漸く自宅にヨロヨロと帰宅した。宿酔いのあとの嫌悪感を今も感じている。

 今日の朝日歌壇と俳壇のあいだのコラム 「うたをよむ」で大串 章さんが、「大野林火のこと」というタイトルで俳人大野林火のことを書いている。
 <昏くおどろく雪は何尺積めば足る>
  この句は、草津ハンセン病療養所栗生楽泉を訪ねた時の作、「化石らはこの豪雪の中で、肉親と離れ長い冬を耐えていると思うと目頭が熱くなったと、自註で記しているんだという。林火は、昭和26年から栗生楽泉を訪ねて、村越化石らハンセン病患者の指導にあったていたんだという。

 俳人というひとにもいろんな方がおられるんだと知った。

 さて、今週も歌壇俳壇を読んでみた。気になった俳句や歌を書き抜いてみよう。

 まず

 <頽れるわれを支える厚き胸などはないからぐっと踏ん張る(東京都 渡部鈴代)>⇒永田和宏選: 渡部さん、独りで生きてきたんだろうな。

<若者で賑わう夜の新宿に騒擾罪(そうじょうざい)の在りし日思う(さいたまし市 齋藤宏遠)>

 永田和宏選: 昭和47年だろうか、就職して2年目のあの日、26歳の私も新宿にいたかもしれない。

 <年寄りの爪は厚くて切りにくく生き抜きましたと誇らし気に(横浜市 太田克宏)>⇒馬場あき子、高野公彦共選:よくわかる歌だな。亡き父が検査入院したときに、見舞って足の爪を切ってあげたことがある。厚く固い爪だった。その父の年齢をはるかに超えてしまった。

 <四国から出ることはもうないだろうちちははねむる墓まで歩く(観音寺市 篠原俊則)>⇒佐佐木幸綱選:篠原さん、こういう歌が上手いね。

 <16の倍数になるページ数自分の本棚確かめにいく(奈良市 山添 葵)>⇒高野公彦選: 山添君、まだ小学生だろう。本は、紙を折って作る。一折が16ページになるので、その倍数で本のページ数が決まってくるんだね。

 <硬すぎず柔らかすぎす母が茹でた枝豆につい悩みを話す(富山市 松田わこ)>⇒高野公彦、馬場あき子共選: 松田さんの感性は凄いね。そして、お母さんが立派な方なんだね。

 俳壇は、前橋市の荻原葉月さんが、また選らばれていた。
 <八月や御巣鷹山に祈る人> 

 37年前の8月12日のことは私も忘れない。