TomyDaddyのブログ

毎日の健康管理の記録、新聞、雑誌、書籍等の読書について感想を書いていく。

恩師の恩を知る

 恩師という言葉は今も生きているんだな。今日は、恩師の「恩」ということについて考えてみよう。

 先日、9月25日(日曜日)に、北大に入学した1966年4月~1967年3月までの1年間にロシア語の初級の手ほどきを受けた城田俊先生(北大⇒広島大⇒独協大)に招かれて鵠沼のご自宅を訪問してきた。お世話になったのは、ほんの2年位の間だけであった。
 1966年4月に私は北大文系(教養部)に入学した。その当時、北大文系に入学すると、英語の他に第二外国語の修学が必須であったが、その選択肢はドイツ語とフランス語のみであった。私は文学部・ロシア文学科への進学を希望していたので、ロシア語を学びたかった。第二外国語ではなく特別選択科目の中にロシア語文法があった。そこで、私はロシア語の特別講義を取得した。つまり、第三外国語ということで、毎週土曜日に充てられていたらしい。このロシア語講義の担当が、まだ若い城田俊講師であった。29歳であったのだと、本日初め伺った。城田さんは、1965年にソ連モスクワ大学)から帰国して、1年間母校の東京外国語大学に所属されていた。1年後に、北大のロシア語講師として赴任したばかりの新任教師であった。

 この時の2年後、1967年9月から文学部ロシア文学科に私は進学した。ここでは、城田さんがロシア語学の講座を担当しており、その講義を受けた。この講座は、初級文法ではなく、本格的なロシア言語学であった。ソシュールの理論から始まって、私にはとてもついて行けないような高度な講義であったと記憶している。古いノートが保存してあった。転記するとこうだ。

露語学(第一講義■⇒これが、城田さんの講義だった。
 ・仮法と命令法―現実か非現実かという見地から見ると非常に近いものである。

 ・人称というのは、「動作と発話」との関係

 ・ヤコブセンの研究(動詞について)

 ・動詞のカテゴリーについて
 Ⅰ 話の対象となる動作
 Ⅱ 話の対象となる事象(運動)の動作者
 ・相とは、話し手の対象となる動作と動作者との関係である

 次には、ロシア語の音声構成を調べてゆく

⇒上記のような講義であった。初級文法もマスターできていなかった、私にはとてもついていけない高度な講義であったと今からでも思う。
 こんな、不肖の学生のことを城田俊さんは覚えてくれていて、今回、招いてくれたのだ。わたしよりも11年年長で、現在は、86歳であると思う。

 

■恩師の恩を知る■
 2022年9月25日(日曜日)、昼過ぎの12時15分~18時頃まで、鵠沼のご自宅に招かれ懐旧談を、ワインとビールを飲みながら過ごした。このおりに、私は私のシリーズ<医・人・時―私の「医人」たちの肖像>」をプリントして製本して持参した。帰宅した翌日、いかのようなメールを頂戴した。過分すぎる。嬉しい限りだ。記憶と記録のためにさ再掲しておきたい。

 

「ご来遊賜り誠に有り難うございます。

医・人・時 読んでいます。人間学の最先端に関与しておられたのですね。すごい。最高の人たちに接して仕事をこなしていたとはうらやましい限りです。熱心に読んだ証拠に,校正の手伝い:13ページ、2行目にけるーにおける、180ページ後ろから2行目順天童―順天堂。あら拾いのつもりはありません。充実した日々を送っておられて様子、手に取るように見え,感慨を覚えました。ロシア文学の素養が文章に小気味よい味をきかせているのが嬉しかった。讃辞を送ります。」

(以上、記録として)