TomyDaddyのブログ

毎日の健康管理の記録、新聞、雑誌、書籍等の読書について感想を書いていく。

古代人のゲノム解読で2002年ノーベル生理学・医学賞はステパン・ペーボさん(独マックスプランク研究所)

 スウェ-デンのカロリンスカ医科大学は、10月3日、今年のノーベル生理学・医学賞を、独マックスプランク研究所のステパンデ・ペーボ博士に贈ると発表した。業績は、「絶滅した古代人のゲノムと人類の進化に関する発見」ということだ。ネアンデルタ―ㇽ人のDNA配列を解読し、「我々はどこから来たのか」という問いに対する一つの答えを示したんだという。

 ところで、ヒトの全遺伝子配列かゲノムプロジェクトで解読されたのは2003年のことだった。しかし、実際には当時の技術で解読困難な部分が8%残っていたんだという。その8%も今年(2022年)に解読されたという。詳細は別途調べてみる。ところが、全遺伝子が解読されたからといえ、「人間とはなにか」が分かったわけではない。こんな、状況で今回の「古代人のゲノム解読」はどんな意味をもっているんだろう。記録と記憶のために新聞記事をまとめておきたい。

 <ネアンデルタ―ㇽ人は、約40万年前から約3万年前までヨーロッパや西アジアに住んでいたとされる。ペーボさんは、1856年にドイツで見つかったネアンデルタール人の骨の一部を使って、ネアンデルタール人ミトコンドリアDNAを解析した。1997年、ミトコンドリアDNAの配列の解読に成功した。さらに、2010年、同時に大量のDNA配列を読み取ることができる次世代シーケンサーで、細胞の核DNAの配列を解読。アフリカ人をのぞく人類の全DNAの1~4%がネアンデルタール人から受け継がれていることを明らかにして、現代人の祖先がネアンデルタール人と交雑していたことを突き止めた。また、ロシアの洞窟から出土した骨片のDNA解析から、これまで知られていなかった古代人を見つけ「デニソワ人」と名付けた。ペーボさんの発見は、アフリカから移動したホモ・サピエンスが、ユーラシア大陸の西側ではネアンデルタ―ㇽ人と、東側ではデニソワ人と交雑していたことを示した。古代人のDNAが、現代の我々のDNAにも一部痕跡として残されていることになる。(これって、当然のことだろう。)また、ネアンデルタ―ㇽ人の「OAS」という遺伝子の特徴を受け継いだ人では、新型コロナウイルスに感染しても重症化しにくいという研究結果も発表した。古代人の遺伝子が、現代人の免疫反応に影響を及ぼしていることも明らかにした。ペーボさんの父親も、1982年にノーベル生理学・医学賞を受賞しているんだという。どういう業績で受賞したんだろうか。>

 上記は、後藤一也、瀬川茂子さんの署名記事から、引用してまとめた。

ステバンテ・ペーボ■
 1955年、スエーデン生まれ。1986年ウプサラ大で博士号を取得。1990年独ミュンヘン大学教授。1997年に設立された独マックスプランク進化人類学研究所の教授になる。沖縄科学技術大学大学院の客員教授も兼任。2020年に日本国際賞を受賞。

<コメント> 今年の受賞業績は、実に渋い基礎研究との印象が強い.。福岡伸一さんに解説記事を書いてほしい。上記の記事でゴシックで示した部分は付け足しのような気がする。

同じ日の新聞に、以下の気になる本の広告が載っていたので、記録しておく。
 『私は怒っている』(パジリコ)樋口裕一さんが、こんな本を書いたんだ。
 ああ、七十代!日々の生活は理不尽なことばかり。とかくこの世は腹立たしい。
 小論文指導のオーソリティーが、ソントク抜きで書きおろしたスーパーエッセイなんだって。1320円。