『劇的な精神分析入門』を借りて来た。北山修さんの本だ。この本は、2007年4月9日に、みすず書房から出た。石井均さんと北山修さんの対談を、雑誌「糖尿病診療マスター」の企画として収録したのは、2007年7月だった。担当のSOさんが一人で収録にいった。私も行きたかったが、会議の関係でいけなかったのだ。いまから考えると残念である。
この折の対談をもう一度読み返してみよう。そもそも、石井さんは、北山さんの『劇的な精神分析入門』を読んで、「糖尿病診療マスター」の対談相手として北山さんに声をかけたのであったろう。北山さんは、精神分析が専門の精神科医だ。石井さんが、米国のジョスリン糖尿病センターで師事したヤコブソン先生は精神分析に基づいた糖尿病の医師だった。精神分析が接点のキーワードなんだが、医学に疎い私は「精神分析」の内実を知らない。フロイドが始めたくらいの知識しかない。呆れた医学記者だ。
ともあれ、糖尿病を考えることから北山修さんの『劇的な精神分析入門』に辿りついた。この本を読まずに、「私の『医人』たちの肖像」に北山さんをとりあげるのはお門違いとなるだろう。かくして読み始めた。
(継続しえ感想をかいていく)