<ヨハネの福音書の一章一節「初めに言葉ありき、言葉は神と共にありき、言葉は神でであった」という文は有名ですが、この続きの言葉をごぞんじの方はいらっしゃいますか?>
ネットで調べたら上記の文章がでてきた。「はじめに言葉ありき」って、どういうこと?
さて、短歌も俳句も「言葉」である。日本のずいぶん昔から、和歌が詠まれ、俳句が詠まれたのを不思議に思う。「言霊(言葉の魂)という言葉もある。今日も、朝日歌壇と俳壇を読む。
<白いねこ黒ねこ黄ねこ春のねこ(成田市 かとうゆみ)>⇒高山れおな選:
これって、言葉のあさおびだろうな?これが俳句で選ばれるのが面白い。
<鯉のぼり九十歳に未来あり(新座市 丸山巌子)>⇒長谷川櫂、大串章共選:
「九十歳の未来宣言。たのもしくもあり、おかしくもある、と選者の長谷川櫂さんのコメントあり。
<かたくりの花に包まむ何かひとつ(竹原 梅谷看雲)>⇒小林貴子選:
「目に見えない、大切なものをつつみたい」と選選者のコメントり。
やはり、「はじめに言葉ありき」の感想ををもつ。春が来ると、かたくりの花を探しにいく。「なにか包む」なんという言葉の発想がすごい。
歌壇に移る。
<うぐいすの上手な声を聞きました入社2年目になる春の朝(富山市 松田梨子)>⇒高野公彦選:
松田さん、素晴らしい歌だね。
<給付金配るニュースにああそうかもうすぐ選挙なのかときづく(観音寺 篠原俊則)>⇒高野公彦選:
嫌な歌だね。選ぶのも何故でだ?「給付金」って誰が配るのか?知らないね。
<この国が希望に満ちたところなら放っておいても子どもは増える(菊池市 神谷紀美子)>⇒高野公彦選:
「貧乏人の子だくさん」っていく言葉もある。アフリカも貧しいが子どもは多い。この歌って違うのでは?
<小学校の六年間をなぞるように袴のひだをたたんでおりぬ(奈良市 山添聖子)>⇒永田和宏:
山添さん、いいお母さんなんだ。小学校で袴をはくとは、山添聡介君は剣道をやっていたのかな?
<お彼岸お参り終えて下りくる正午の法螺貝響く長谷寺(奈良市 山添聖子)>⇒馬場あき子選:
山添さん、いい歌だね。
<妻というこよなき人を失いて何の桜泣き暮れている(舞鶴市 吉富憲治)>⇒佐佐木幸綱選:
吉富さん、いい奥さんと生きて来たんだね。
今日は、次の言葉あそびの歌を推そう。
<さくら桜歌われる桜描かれる桜撮られる桜詠まれる桜(東京都 白竜千恵子)>⇒永田和宏選:
おまけに、今日の気になる本書いておく。
『老いと腸―名医が教える老けない人の腸活術』(江田 証、産業編集センター、1650円)
⇒最近、「腸」の本がよく出てくる。「脳と腸の相関」とか。興味深い。
<認知症、老年性うつ、骨粗鬆症、筋力低下、髪や肌のトラブル・・・。シニア特有の悩みはすべて腸と繋がっている。カリスマ消化器専門医が語る腸活の新事情。老化防止のカギは「腸内細菌」にあった。>