TomyDaddyのブログ

毎日の健康管理の記録、新聞、雑誌、書籍等の読書について感想を書いていく。

映画「岬の兄妹」を観た―黙して謙虚に生きよとという!

 映画「岬の兄妹」を見て来た。3月1日から新百合ヶ丘イオンシネマで一日に3回くらい上映していた。朝日新聞の映画評を読んで観たいと思っていた。昼間に見たいと思っていたが本日上映スケジュールをみると夜の19時30分からの1回しか上映していない。思い切って早めの夕食を済ませてから一人で観に行ってきた。その感想を書く。
 苦しい映画であった。片山慎三という監督の作品も初めてであった。登場人物の俳優さんたちも初めての方だった。凄い映画であった。舞台は現代の日本の地方の岬のある港町に足が不自由な兄・芳夫と自閉症の妹・真理子が社会の底辺で生きている。幼なじみと思われる芳雄の友人は警察官のようだ。こんな話があるのだろうか?実際にあるのだろう。足が不自由な故に働いていた造船所というより船の修理会社をリストラされた芳雄は妹の真理子が男に身を任せてお金を貰ってきたことを知る。生活に困った芳雄は妹を商品として売春で生活の糧をえる生活を始めた。真理子はお仕事にゆくと言って自らも売春を厭わない。やがて妹の真理子の妊娠がわかる。芳雄は真理子の頭あるいはお腹にブロックを叩きつけようとするが思い止まる。最後は真理子が岬の突端に立ち海をみている海に飛び込もうとするような象徴的なシーンで終わる。この映画は何を訴えているのだろうか?ただただ重くて暗くて哀しい映画だ。あと2カ月をのこすのみとなった平成の日本の社会はこんなに平静でない物語を内蔵しているのだろうか?ただただ生きることに謙虚であれとこの映画は私に訴えてきた。