TomyDaddyのブログ

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私の「医人」たちの肖像―(102) Lawrence M. Tierneyさんと「モーニング・カンファレンスで学ぶ!」~1992年7月16日(木)

(102)Lawrence M. Tierneyさんと「モーニング・カンファレンスで学ぶ!」~1992年7月16日(木)

 

   1992年7月16日(木)。午前7時20分に東京・目黒区にある国立東京第2病院(現・国立病院機構東京医療センター)を訪れた。総合診療科の伊東澄信先生の招きで、Dr. Tierney (米国UCSF)によるモーニング・カンファレンスを取材した。これは、医学界新聞「医学生・研修医版」の掲載を予定していた。取材には1992年4月に新卒で入社したSO君を同道した。カンファレンス風景、出席者の各先生方の写真が残っている。カメラマンのTYさんも一緒だった。
■東京第二病院総合診療科臨床研修の試み■
●1992年7月16日(木):
 東京・目黒区の国立東京第二病院診療科では、その頃(1992年5~12月)、米国から総合内科(General Internal Medicine: GIM)の指導医Dr. Tierney(ティアニー)を招いて、研修医やレジデント教育を行っていた。
 ティアニーさんは、1941年の米国コネティカット生まれ。エール大学でプレメディカル教育を経て、ボルチモアメリーランド大学医学部卒(1967年)。プレメディカルでは生物学(科学)だけでなく音楽の勉強をしていたという。その後、エモリー大学でインターン、続いて同大学とカリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF)で研修(レジデント)を終了。その後、指導医としての実績を重ねてきた。「ランゲシリーズ」で知られる “Current Medical Diagnosis & Treatment”の編集委員を長年勤めていた。この間、数々の医学教育賞(Excellence in Teaching Award ;UCSF)等を連続して受賞している。
 ティアニーさんは、当時はUCSFのGIMの教授であり、レジデント研修部長を兼務していた。超ベテラン指導医としてりアメリカ医学教育界のオピニオン・リーダーの一人だ。米国では、卒後の臨床研修において、学生側が評価されるのは当然だが、教える側の指導医の評価も厳しくなされる。教えることを評価されることが、米国の医学教育を優れたものにしている原点であるようだ。
■ティアニー先生を招いてモーニング・カンファレンスで学ぶ■
 ティアニー先生を囲んでのモーにング・カンファレンスの実際を午前8時から傍聴して、写真撮影をした。入院患者の症例(1~2例)を用いながらティアニー先生のジェスチャーたっぷりの説明にレジデントも身を乗り出す。
 ティアニーさんに接して、「教えることの専門家が確かに存在するのだな!」というのが率直な感想であった。長身を心持傾けるようにして語る気さくな仕草に人柄の暖かさが滲みでる。この折のカンファレンス取材記録を、医学界新聞・第2019号(1992年11月)「医学生・研修医版(Vol.7 No.9)」に掲載した。その冒頭のリードは以下のようであった。
 「東京・目黒区にある国立東京第二病院(岡本 健院長)の総合診療科では、米国から綜合内科(GIM)の指導医を招いて、研修医、レジデントの教育を今年の5月から8ヶ月間の予定で実施している。来日したティアニー先生(Lawrence M. Tierney, JR, M.D.)は、UCSFの綜合内科(GIM)の教授、臨床研修部長であり、アメリカ医学教育界のオピニオン・リーダーの一人。米国のレジデントでもティアニー先生ほどの指導医から直接に指導を受けるチャンスは稀とのことだ。本紙では、早速、同病院を訪れて、モーニング・カンファレンスを傍聴し、その後、同病院の伊澄信先生と五人のレジデント、研修医の方々から、ティアニー先生を招いた背景そして実際臨床指導を経験された感想を伺った。」
 ティアニーさんは、この時以降、屡々来日されており、この時から17~18年後、2010年代に再び直接お目にかかったこともある。
 ティアニーさんは、「診断の神様」と称されている。とくに、臨床の知を短いフレーズにまとめた「クリニカル・パール」は好評を博しているようだ。『ティアニー先生の診断入門』、『ティアニー先生のベスト・パール2』等々の本が、何れも医学書院から出版されている。
(2019.6.1)


私の「医人」たちの肖像―〔102〕Lawrence M. Tierneyさんと「モーニング・カンファレンスで学ぶ!」~1992年7月16日)