TomyDaddyのブログ

毎日の健康管理の記録、新聞、雑誌、書籍等の読書について感想を書いていく。

私の「医人」たちの肖像― (4) Klausさんと座談会「新しい小児科学へのアプローチ―親と子のきずなを求めて」~1981年6月19日(金)

(4) Klausさんと座談会「新しい小児科学へのアプローチ―親と子のきずなを求めて」~1981年6月19日(金)

   

1981年6月19日(金)。午前中は出張校正で港区新橋の法令印刷に行った。医学界新聞・第1455号(1981年7月6日付)の校了日。本郷の会社に、五時前に戻り、座談会収録に参加した。座談会は米国の小児科医師Dr. Klausを囲んでだった。1971年四月に入社してから10年が経過していた。最初の配属が外国から医学書を輸入して日本国内で販売する洋書部だったこの年の五月に、医学界新聞の担当に異動して、二カ月目だった。

■“Maternal-Infant Bonding”
●1981年6月19日(金):

   クラウス(M. H. Klaus)が 「Maternal-Infant Bonding」を、ケンネル(J. H. Kennel)と共著で出版したのは1976年だ。よく売れた洋書籍の一つとして、この本は記憶に残っていた。その翻訳版が、竹内徹(淀川キリスト教病院・小児科部長)・柏木哲夫(淀川キリスト教病院・精神科部長)の共訳により、『母と子のきずな―母子関係の原点をさぐる』というタイトルで、医学書院から1979年に刊行された。
 座談会の業務は、先輩記者のKI君が担当した。海外からの医師Dr. Klausに初めてお目にかかれるだけで、私は精一杯だった。「午後17~23時、Dr. Klaus座談会」と、手帳のメモにあるが、当日の情景は記憶に残っていない。

■座談会「新しい小児科学へのアプローチ―親と子のきずなを求めて」■

   クラウスとケンネル共著『母と子のきずな』は、新しい理論的基盤を育児学に与えたことにより大きな関心を呼んでいた。クラウス博士の来日の機会をとらえた座談会には、上記の本の翻訳者の一人の竹内 徹さんの司会で、小林 登さん(東大教授・小児科)、と原 ひろ子さん(お茶の水女子大学助教授・文化人類学)に参加していただいた。『母と子のきずな』では、父親の存在が抜けていることから、『親と子のきずな』に題名を変更して、クラウスさんは、改訂版を準備しているとのことであった。
 収録した座談会は、①「母と子のきずな」から「親と子のきずな」へ、②父と母と子の構成、③父親が母親を子守する、④小児科と産科の間、⑤現代における分娩の問題点、⑥増加する産後うつ病、⑦母子関係研究の周辺、の七本柱で纏めて、医学界新聞・第1470号(1981年10月26日付)に掲載した。
 今回は、初期のころの記憶の確認として、シリーズ「私の「医人」たちの肖像」のお一人として、Marshall H. Klausさんをとりあげた。
(2019.6.13.)
(私の「医人」たちの肖像―〔4〕Klausさんと座談会「新しい小児科学へのアプローチ―親と子のきずなを求めて」~1981年6月19日)