TomyDaddyのブログ

毎日の健康管理の記録、新聞、雑誌、書籍等の読書について感想を書いていく。

『老い楽』対談 上坂冬子・曽野綾子を読む!

 「老い楽」対談(上坂冬子曽野綾子)(2009年海竜社刊)を稲城図書館で借りてきて読んでいる。共に私より16~17歳年長の方のお元気な対談本である。
 「夫のあと始末」という曽野綾子さんの本を数年前に買って読んだ。こちらは曽野さんのご主人の三浦朱門さんが亡くなった直後に出した本だ。この本のタイトルは出版社の担当編集者が付けたのだろう。それにしてもセンセーショナルなタイトルだ。読んでみると、当たり前のことしか書いて無くて普通の本であった。
 ともあれ、曽野綾子さんは「いじめっ子タイプ」でやな女性ではないのかと思う。これまで読んだ彼女のエッセーによれば、自分の母と夫三浦さんのご両親も自宅で看取っているらしい。強い人だ。いじめっ子タイプだが良い人のようだ。聖心女子大出身で学生のうちに三浦朱門さんと結婚しているのだから普通の人なのだ。瀬戸内寂聴さんのような波乱万丈の人ではないのだ。それでいて「日本船舶振興会」の(多分やとわれ)会長も永年やったのだからすごい人に違いない。曽野さんの小説もよんだことはあるが余り記憶にはない。やはりエッセーが面白い。
 ということで、今回の「老い楽」対談は功成り名遂げた恐いものなしの婆ばの対談である。それにしても元気である。話の中で宇野千代さんのこともでてきた。晩年の宇野さんが「ここでは病気の話はやめにしない」とかなり年を取ってから女性の作家の集まりで仰ったという。宇野さんは90歳過ぎても「わたしはしなないのではないかと思うのよ。」と話していたと何かで読んだ。女性は強い。曽野さんも上坂さんも強い。「老いてますます盛ん」という言葉があるが、文字通りの読後感だ。