TomyDaddyのブログ

毎日の健康管理の記録、新聞、雑誌、書籍等の読書について感想を書いていく。

桜井章一・甲野善紀「賢い身体・バカな身体」を読んで!

 『桜井章一甲野善紀共著:賢い身体・バカな身体』(講談社刊、2008年2月)を稲城図書館から借りてきて読んだ。甲野さんはかつて合気道の稽古もしていた実践武道研究家で有名である。テレビ画面でもみたり著者も何冊も買って読んでいる。一方の桜井さんは元麻雀のプロの打ち手である。桜井さんの著書も何冊か読んでいる。お二人ともに共通するのは、自然体で生きること、人間の自由とは、あるいは自由に生きるとは、自然に逆らわず動くことで私たちの身体は美しい。身体論から人間の品格論に及んでいる。福音書にある、「真理はあなたがたに自由を得させる」通ずるようにも思える。
 以下に、甲野さんの言葉から引用する。
「私が、武術を研究して行こうと思った直接のきっかけは、人間の運命は決まっているけれど自由だ、ということに21歳の時に気づいて、理論としてはわかったから、後は自分の身体の感覚で確かめたいと思ったからです。武術は本来、一瞬で生死が分かれるという世界です。それこそ、0.1秒の動きに間に合わなかったり、気がつかなかったりすると生の向こう側へあっけなく行ってしまうギリギリの世界です。そいう世界に身を置いてみて、人間の運命は決まっていて、同時に自由であるという二重性、矛盾を体感、実感をもって確認したいと思ったのです。」
 なるほどと肯く。40歳にして身体の衰えを防止するために合気道をいわば偶然に始めた私とは格が違うのだ。だがその心意気については40歳から72歳まで稽古をまがりなりにも継続した私にもわかることがある。稽古をすれするほど身体が目覚めて感応するのである相手とも自然ともである。稽古は私に自由を得させてくれれるのだ。