TomyDaddyのブログ

毎日の健康管理の記録、新聞、雑誌、書籍等の読書について感想を書いていく。

小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)とTSUNAMI(津波)のこと

 小島信夫さんの『黄金の女達』を読み継いでいる。黄金の女とは、ゴーガンのタヒチで描かれた、小金色に輝く南の国の健康に輝く女達のことの名のかもしれない。ともあれ、テーマの伏流には、ヘルン(ハーンのことをヘルン読んでいる)の日本での生活が常に書かれている。というより、ヘルンが中心の物語なのだ。
 さて、ヘルンのことが気になっていると、ヘルンの情報が目と耳に入り、記憶からも出てくる。芦原伸くんの、『ヘルン先生の汽車旅行』という本を読んだことを想いだし、再読したくなって図書館にリクエストした。折しも、阪神淡路大震災から27年目の、1月17日(月)の」朝日新聞朝刊の「天声人語」にハーンさんのことが書いてあった。興味深いので、引用しながら記録に留めたい。

ラフカディオ・ハーン小泉八雲)は、いくたびかの夏を静岡県の焼津で過ごした。泳ぎをたのしみつつも、海には本質的な恐ろしさを感じていたようだ。随筆「焼津にて」につづっている。「海が生きものでないとは、私はどうしても信じられない―それは意識があり、敵意をもった力というほかはない」(村松真一訳)。津波は英語でも、と言うが、最初に表記したのはハーンだという。その作品は江戸末期の地震と大津波に材を取っていた。海に潜む恐ろしさに、ひやりとした深夜の警報だった。海底火山の噴火により、太平洋に接する各地に津波が及びつつあるという。テレビは避難を呼びかけ「東日本大震災を思い出して下さい」と訴えていた。>

 ハーンが、最初に、TUNAMIという言葉を英語にしたとは知らなかった。折しも、昨夜というか、深夜か早朝に、けたたましい警告音で起こされた。気象庁によると、1月15日午後1時10分頃(日本時間)、南緯20.3度、西経175.2度の南太平洋上の海底火山「フンガトンガ・フンガ」ハーパイ」で大規模な地震が発生した。この地震の影響で、国内では15日夜から、16日にかけて北海道から沖縄まで潮位の上昇が観察された。件の警報音は、この津波警報であったわけだ。

 「災害は忘れた頃にやってくる」と言う諺があるが、「災害は忘れないうちにやってきている」と言うのがほんとうだろう。