2022-02-01から1ヶ月間の記事一覧
「浅間山荘事件をモデルにした小説を書いた桐野夏生さんが今のペンクラブ会長になている。桐野さんの件の小説は、最初、文藝春秋に連載されていて読んで、最近、単行本にまっとまったものを読んだ。この小説は、浅間山荘に関与した女性が産んで孤児院で育っ…
小島信夫『黄金の女達・私の作家遍歴Ⅰ―18 困窮文学者救済協会」を読んだ。全く、すごい本だ。標題を読んでもなにも分らない。この章は、小島さんのロシア文学読み込んでの縦横無尽の読書ノートなんだ。面白い。こういう読書もあるんだと感じ入った。 ドスト…
今日も、朝日俳壇と歌壇を読んだ。1週間は速い。選者の方も忙しいだろうな。 <探梅を終へて一句もなかりけり(神戸市 岸下庄二)>⇒長谷川櫂、大串章共選:「探梅」は、春の季語なんだろうか? <如月は明るく明けて有りがたき(東京都 松本長勝)>⇒長谷…
(92)私の「医人」達の肖像―井口 潔さんと「井口記念『人間科学』振興基金設立5周年記念講演会ノーベル医学生理学賞受賞者、エックルス先生を迎えて 人間とは何か―科学と哲学の接点から」~1990年11月9日 井口 潔さんは、1921年生まれの消化器外科医である…
ウクライナの首都キエフは美しい街だ。行ったことはない。しかし、緑の街路樹の美しい札幌にも似た北の古都だ。というのが私のイメージだ。つい最近、平和の祭典と言われるオリンピックが北京で開かれたばかりだというのに・・・。かつ、地球上のすべての国…
五木寛之さんの『百歳人生を生きるヒント』(日経プレミアムシリーズ)新書を稲城図書館の返却棚で見つけてきて読んだ。 <大多数のひとびとが、この地球上で、この世界情勢で、壊れものとしての肉体と心をもって生きていくことを、かなりしんどいと感じてい…
「強制不妊 国に初の賠償命令― 大阪高裁判決」の記事が朝日新聞朝刊(2022年2月23日)に大きく載っていた。関心のある記事なので記憶と記録のために概要を纏めておきたい。新聞記事から転載する。 <旧優性保護法(1948年~1996年、旧法)の下で、不妊手術を…
(71)私の「医人」たちの肖像― 鎮目恭夫さんと「ひろいよみ『ガザニガ:社会的脳―心のネットワークの発見』のこと」~1988年3月1日 鎮目恭夫さんは科学評論家で『性科学論』の著者で知られていた。『女に育児はまかせられない』(実日新書)というユニーク…
気持ちのみ若きが危ふ、両手いっぱい荷物を持ちて水溜まり跳ぶ 大岡信賞も、歌人の小島ゆかりさんも知らない。記憶と記録のために概要を記述して、これから読んでみたい。 小島さんが、2000年に若山牧水賞を受賞した時の、選考委員の一人が大岡信さんだった…
<「し」と打てば「幸せ」とでる携帯に「死にたい」と打つ白き指先(岡山市 牧野恵子)>⇒佐佐木幸綱、永田和宏共選: この歌は二人の選者が選んでいるが、そんなによい歌だろうか? 分からん。<狸にも迷いあるらし雪原の途中で踵(きびす)を返す足跡(五…
出生前検査(NIPT;non-invasive prenatal genetic testing)は、お腹にいるうちに赤ちゃんの染色体数を数える検査である。これについて、日本医学会の委員会は2月18日、検査の対象となる妊婦の年齢制限をなくすことを決めた。これまで、35歳以上とされてき…
『老いてこそ生き甲斐』(石原慎太郎)はニ年前(2019)に石原さんが書いて、昨年(2020)3月に幻冬舎から出た本だ。石原さんは、昨年の文藝春秋にも老いること・死ぬことについてのエッセイを書いていた。興味深く読んだ。この本は、元角川の編集者で独立し…
『風よあらしよ』(村山由佳)を読み終えた。なんという本であろうか。読後に少し憂鬱になるよなるようなものだった。大杉栄と伊藤野枝の凄まじいばかりの生き方に圧倒された。大杉栄のエネルギーと、その思想と行動にも圧倒されるばかりで、到底理解と共感…
『脳科学者 ラモン・イ・カハル自伝―悪童から探求者へ」を読んでいる。 カハ―ㇽは、1852年5月1日に、スペインナバ―ㇽ県に県に生まれ、1934年10月17日に亡くなった。82歳だった。Santiago Ramon y Cajal(サンティアゴ・ラモン・イ・カハ-ㇽ)という長い氏名の…
本日は、2カ月半振りの東大病院受診日であった。目覚まし時計を午前6時に設定しておいた。朝食はゆで卵とバナナと、ブロッコリーとコーヒーで簡単に済ます。6時50分に家を出て、最寄りのはるひ野駅発7時7分に乗った。新百合ヶ丘駅で快速急行で新宿に向かっ…
同じ著者の本を続けて読みたくなることがある。「文体」が「身体」に移って(感染して)くるんだと気が付いた。去年、高橋源一郎というチョットだけ私より若い作家の本を読み始めて、たて続けに何冊か読んだことがる。 一昨日から、最新の芥川賞受賞作「ブラ…
『ブラックボックス』を読み始めた。本日、午前中に都民生協に食料を買い出しに行った折に1100円で買ってきた。駅前の本屋が殆どなくなって久しい。雑誌も最近では、スーパーに少しだけある雑誌コーナーで買う。さて、2002年の上期に芥川賞を受賞した砂川文…
朝日歌壇は、今回も、常連の当選者で一杯だ。ほかに良い歌を出す人がいないのか、あるいは選ばれている方たちが秀逸なんだろう。 <振袖は母のおさがりニコニコと見ている母の青春まとう(富山市 松田わこ)> ⇒馬場あき子、佐佐木幸綱、高野公彦共選:選者…
標記「コロナ自宅療養乗り切るには」という記事が朝日新聞朝刊(2022年2月9日)に載っていた。他人ごとではない。ここまで新型コロナウイルス感染が拡大してくるといつ感染しても不思議はないほどだろう。自宅療養する人は2月9日時点で全国に約43万8千人もい…
「コロナ飲み薬2種類目(ファイザー製)特例承認へ」の記事が朝日新聞朝刊(2022年2月11日)に載っていた。国内の軽症者向けの飲み薬はでは、米メルク社のラゲブリオに続いて2種類目だという。飲み薬が使えれば、こんないいことはない。記憶と記録のために…
最近の本読みは、図書館にリクエストして求めて読む本と、図書館の本棚で偶然に目について借りて来て読む本と二つある。先週、作家の石原さんが89歳で亡くなった直後に図書館で『老いてこそ生き甲斐』を借りて来て読んでいる。第一章 「老い」の定義、第八章…
西村賢太さんが、2月5日に亡くなった。54歳だった。4日の夜に、タクシーの中で倒れて病院に搬送され、そのまま息を引き取ったということだ。訃報に驚いた。先日、2月7日(水)、朝日新聞朝刊に、作家の町田康さんが西村賢太さんを悼むという追悼文を「我が身…
高岡英夫さん(運動科学総合研究所)は何歳くらいになるのだろう。私の中で、高岡さんは、武術家の甲野さんと同じように尊敬する人の一人である。甲野さんはいまも現役で実践派だ。二人ともおめにかかったことはない。 さて、標記の本は、「五輪書は物理学の…
郊外書店で新刊書をみてきた。雑誌や単行本に、佐藤優さんの顔写真が載っている本が複数みられた。立花隆さんが亡くなってから,「知の巨人」という冠はこの人に載っているようだ。 さて、『コロナは消える!もうおそれてはいけない(ビジネス社)』の広告を…
標記の記事が朝日新聞朝刊(2022年2月8日)に載っていた。注射や点滴薬より、飲み薬がどれだけ患者への負担を軽減するかは火を見るより明らかだ。 興味深い記事なので、概要を記録しておきたい。(田中奏子、市野塊さんの記事だ) <塩野義製薬は、2月7日…
ボードレール「小散文詩 パリの憂鬱」(荻原足穂訳)を読む 畏友・荻原足穂さんが、ボードレール「パリの憂鬱」を新たに翻訳した。荻原さんは、医学系の出版社で一緒に仕事をした仲間の一人である。その一端は、<私の「医人」たちの肖像>というブログでも…
池澤夏樹さんの新聞連載「また会う日まで」が終わった。今日の朝日新聞に、池澤さんが、「連載を終えて」の一文を書いていた。<「またあう日まで」は、ぼくにとって「静かな大地」、「ワカタケル」に次ぐ三つ目の歴史小説である。」と「書いていた。 この小…
『パン屋のパンセ』という歌集を出した杉崎恒夫さんという歌人のことを、岡野大嗣さんが書いていた。「うたをよむさみしくてあたたか」という見出しがついていた。 「さみしくて見にきたひとの気持ちなど海はしっこく尋ねはしない」 「濁音を持たないゆえに…
C型肝炎ウイルスと共に25年近くを生きてきた。49歳くらいでC型肝炎ウイルスのキャリアであることがわかった。爾来、20数年間、ウイルスと共に生きてきた。初期の頃は皮膚症状があり、お腹や首の皮膚が痒くてかくので変色していることがあった。C型肝炎ウ…
一昨日、新型コロナウイルスのの3回目のワクチン(ファイザー)を接種した。丸三日を経過した現在、副反応もおきなかった。本日は、家内のYさんも3回目のワクチンを接種した、接種部位の痛みの他は副反応はいまのところ見られない。それにしても、オミク…