昨日のは衆議院選挙であった。昨夜20時に投票が終わり、即日開票なので当日の内に大勢は決まりつつあった。一夜明けて自民党の過半数割れが明確になった。母校の先輩の下村元文部科学大臣も落選した。「政治のと金の問題」が前面にでていたがそれって何?という気がする。
本日は三カ月振りの歯科健診に行って来た。今もって親から貰った親知らずも含めて全て健在である。めずらしいことかもしれない。急性膵炎、慢性肝炎といろいろな病を抱えて生きてきた私の歯が元気であるのは不思議に思う。幼少期から葉の元になるカルシュウムもたんぱく質も食べてこなかったのに・・。近視がひどかった目も今もって本を読むのに活躍してくれる。感謝の気持しかない。
歯科医で順番を待つ間に『タクシードライバーぐるぐる日記』(内田正治著、三五館シンシャ)を読んでいた。不思議な本だ。「たかがタクシーの運転手」(御免なさい、差別のつもりではないのです)の内田さんの文章は分かりやすく読みやすいのだ。仕事に貴賤はないのは当然だ。
歯科医から帰宅して夕方には、<私の「医人」たちの肖像―岩村紳也さんと「エイズ予防」>の更新を行った。このシリーズブログをもう少し続けてみたい。何かが見えてくるかもしれない。こうして最後に、『北の星たち 新渡戸稲造、内村鑑三、有島武郎』を読み終えた。本日は最終の二章(第十三章 軽井沢、星野遊学堂」、第十四章 「北の星たち」が伝えたこと」)を読んだ。
内村鑑三が軽井沢高原で星野温泉の二代目星野嘉政に宛てて書いた「書」(「成功の秘訣10カ条」)が興味深かった。その最後に「人もし世界を得るとも其霊魂を失はば何の益あらんや。人生の目的は金銭を得るに非ず。品性を完成するにあり。」がる。内村の有名な言葉、「人生の目的は人格の陶冶にあり」の原本はこれなんだろうか?
最終章の「三人三様の生きざま」の項目にこう書いてある。
<内村が強固な樫であり、有島は風にそよぐ柳だと例えたが、新渡戸は桜であった。桜は最後まで値を太くして倒れなかったが、柳は強風に折れた。桜は花開いたが、満開になる前に散ってしまったのであった。>
だが、こうとも書いている。
<新渡戸稲造、内村鑑三、有島武郎の共通した意志は、百年も前、戦火の暗雲垂れこめる時代に人間の個を尊重する「リベラリズム」と国際平和の「グローバリズム」を見通していたことであった。>
そして、最後にこう結ばれている。
<ambition を今の時代に求めるのは難しいかもしれない。・・・・・・今こそ、「北の星たち」の遺したambitionを見直すべき時なのである。>
なかなかの良書であった。もう一回読んでみたい。その上で感想を書きたい。
(今日はここまで)
「人生の目的は人格の陶冶にあり」を求めて生き抜く。