TomyDaddyのブログ

毎日の健康管理の記録、新聞、雑誌、書籍等の読書について感想を書いていく。

気になる本『生きづらさについて考える』(内田樹著)のこと

 内田樹さんのこの本『『生きづらさについて考える』(毎日文庫、990円)は少し前に出たと思う。興味をもって是非とも読みたいとら思っていたが本屋でみない図書館にリクエストしないうちに二度目の広告を目にした。「続々重版」とあるので版元の毎日新聞社も更に売りたいのだろう。
 <風通しが悪く息が詰まりそうな「最悪の時代」を生き抜くにはどうすればいいのか。当代きっての思想家が解決のヒントを提示する。>というのが広告のキャッチフレーズだ。

 ところで、内田さんは合気道の指導者でもある。多田先生の弟子筋なのでどのような合気道をなさるのかも興味がある。今年の5月27日の全日本合気道連盟の演武会では内田さんの演武を見てみたい。
 さて、本日は合気道の水曜日稽古日であった。午後13時~15時までTS師範の指導で相半身正面打ちで各種の捌きからの技の稽古をした。相手が打ってきた時に柔らかく受けながら半千どりで脇に落とすようにして捌き、いろいろな技に転ずることができる。そこから、四方投げ小手返し、回転投げ、呼吸投げ、等々の技に入ることができる。本日も美しい稽古を目指した。

 本日は内田さんの本の広告で「生きずらさ」というキーワードに遭遇した。そのことに触れたい。親しかった友人は少しづ亡くなっていく。「あいつがいたら会って一緒に飲みたいな話したいな」と思うことが頻繁にある。ここまで生きてきて自分の足で歩けて合気道の稽古ができて同伴者がいて住む家があり子どもも孫もいて「何をいまさら生きづらい」なんて贅沢が過ぎると言われそうである。そんな気分でいたら本日の朝日新聞朝刊に「少子化対策の陰で—未婚の自分 政策の対象外?」という見出しの記事を見つけた。興味深く読んだ。概要をまとめておきたい。

 <政府が「異次元の少子化対策」を推し進める中で、割り切れない思いを抱えた人たちがいます。生活苦を抱えて結婚や出産を考えられなかったり、子どもはもたないと決めていたり。これまでの政策でこぼれおちていたものはなんだったのか、これからの社会を考えるうえで忘れてはいけない視点とはーー。>

■配偶者あり、正規の半分以下■
 私は1971年に東京の医学系出版社に正規社員として入社した。同期の採用は10人くらいであった。当時は新設医科大学ができるようになった時代で15日おくれでさらに第二次採用として5人が入ってきた。合計で15人が同期入社だった。1972,1973年も少ないが定期採用があった。1974年に「春闘」という大きな労働争議があってストライキをやったりした。(「春闘」も「ストライキ」も余り聞かなくなった言葉だ)その影響で、1975年は定期採用は見送られた。10年くらいはそんな推移だったが、1980年代の終わり頃から仕事が忙しい時期には非正規の社員、アルバイト社員を雇ったりした。その背景は記事ではこうだ。

 <1990年代に規制緩和が進んで非正規労働者が大量に生まれ増え続けてきた。(小泉内閣のころではないだろうか?「派遣法」とかいうのができて、非正規社員を雇うことができるようになったのだ。非正規社員は短い期間の雇いなのでボーナスを払わない。使い捨てが出来る。「派遣法」は企業側に有利なものだったのだ。)
  総務省労働力調査によると、2022年時点で、男性が669万人、女性は1432万人。2017年の調査に基づく政府の分析では、非正規雇用の30~34歳の男性に配偶者がいる割合は22.3%。正規雇用では、59.0%で、倍以上の開きがある。倍以上の開きがあり、経済苦や将来への不安は、未婚、晩婚化につながり、第3次ベビーブームは来なかった。

 上記の記事は「生きずらい時代」の現実を描く。全10回の連載だという。